コミュニティービルダー協会は
「内閣府beyond2020」の認定および「外務省JAPAN SDGs Action Platform」の紹介団体です。

イベントで特定の顧客層をターゲットにする方法

公開日: : 工務店 経営

工務店の経営者の皆様、日々の集客活動、本当にお疲れ様です。集客の手段として、見学会や相談会といったイベント開催は欠かせないものですが、「なんとなくイベントをやっている」「集客はできるけれど、なかなか契約に繋がらない」といったお悩みはありませんでしょうか?

集客イベントを成功させ、さらにその先の成果に繋げるためには、単に人を集めるだけでなく、「どのような人に来てほしいか」、つまりターゲットとする顧客層を明確にすることが極めて重要です。顧客層が明確であれば、イベントの企画内容も、行うべき集客活動も、当日のお客様への対応も、すべてが劇的に変わります。

しかし、「顧客層を特定する」と言われても、具体的に何をすれば良いのか、どのようにイベントに結びつければ良いのか、迷われることも多いかもしれません。この記事では、工務店経営者様が直面するそんな疑問に、実践的なステップと具体的な方法論でお答えします。

この記事を読むことで、あなたは以下のことができるようになります:

  • 自社のターゲットとなる顧客層を明確に定義する方法
  • 定義した顧客層に「刺さる」イベントを企画する方法
  • 効率的にターゲット顧客層を集客する方法
  • イベントの成果を最大化し、その後の商談・成約に繋げる具体的なステップ
  • イベント開催を単発で終わらせず、継続的な集客、そして事業成長に繋げる考え方

「イベントは大変だけど効果がいまいち…」そんな悩みを過去のものとし、明確な顧客層へ向けた効果的なイベント開催を実現するためのロードマップを、これから共に見ていきましょう。

顧客層の「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

効果的なイベントを実施するためには、まず「誰に向けてイベントを行うか」を明確に定義することから始めます。漠然と「家を建てたい人」を対象にするのではなく、より具体的な顧客層を設定することが、その後のすべての活動の精度を高めます。

なぜ顧客層を特定する必要があるのか?

顧客層を特定しないイベントは、例えるなら「誰にでも当たるだろう」と無差別にチラシを配るようなものです。多くの人に届くかもしれませんが、本当に興味を持つ人はごくわずかでしょう。一方、特定の顧客層に絞ることで、その顧客層の持つ独自のニーズや課題、価値観に深く響くメッセージや体験を提供できます。これにより、集客効率が向上し、来場者の質が高まり、商談や成約につながる確率も格段に上がります。

ステップ1:既存顧客の徹底分析

最も手っ取り早く、かつ現実的な顧客層特定の第一歩は、既にあなたのお客様である方々を深く理解することです。彼らはなぜあなたの工務店を選び、どのような家を建て、どのように暮らしているのでしょうか?

実践方法:

  • 顧客データベースの活用:契約時のデータ(年齢、家族構成、居住エリア、年収帯など)を整理・分析します。
  • アンケート・ヒアリング:OB顧客にアンケートを実施したり、個別インタビュー(座談会形式も有効)を行ったりして、家づくりを始めたきっかけ、重視した点、決め手、住んでからの満足点・不満点などを深く聞きます。
  • 担当者からの情報収集:営業担当や設計担当、現場監督が顧客と接する中で感じたペルソナ像、顧客の悩みや要望などの情報を収集します。

これらの情報から、共通する特徴や傾向が見えてくるはずです。これが、あなたの工務店がこれまで主に獲得してきた顧客層の姿です。

ステップ2:理想とする顧客層の定義

既存顧客の分析結果を踏まえつつ、将来的にどのような顧客層に来てほしいか、理想像を描きます。もちろん、既存顧客とは異なる新しい層を目指しても構いません。重要なのは、「どんな家を建てる人に、どんな価値を提供したいか」という視点です。

実践方法:

  • デモグラフィック属性:年齢、性別、家族構成(子供の有無、年齢)、年収、職業、居住地域などを具体的に設定します。
  • サイコグラフィック属性:興味関心、趣味、価値観、ライフスタイル(共働き、二世帯同居など)、情報収集の仕方(ネット、雑誌、紹介など)、家づくりに対する考え方や悩み(デザイン重視、性能重視、コスト優先、土地探しに苦労しているなど)を深く掘りsageます。
  • なぜその顧客層なのか:自社の強みや得意分野は何か? それが最も響く顧客層はどこか? 自社の建築スタイルやコンセプトに合った顧客層は? といった理由付けを明確にします。

ステップ3:顧客ペルソナの作成

定義した顧客層を、あたかも実在する一人の人物のように具体的に描き出すのが「ペルソナ」です。ペルソナを作成することで、抽象的な「顧客層」が、血の通った「〇〇さん」になり、その人物像を常に意識しながらイベント企画や集客活動を進めることができます。

実践方法:

  • ストーリーテリング:ペルソナに名前、年齢、職業、家族構成、居住地、休日の過ごし方といった基本的な情報に加え、「家づくりを考え始めたきっかけ」「家づくりにおける悩みや不安(資金、土地、デザイン、会社の選び方)」「情報収集源」「理想の暮らし」「人生で大切にしている価値観」などのストーリーを肉付けします。
  • 写真やイメージ:ペルソナの顔写真や、その人物が住んでいる(あるいは住みたいと考えている)家のイメージ写真などを添えると、より具体的にイメージしやすくなります。(フリー素材などで十分です)
  • 社内共有:作成したペルソナは、社内の全員で共有し、共通認識を持つことが重要です。営業、設計、広報など、部署に関わらず「このペルソナに響くか?」という視点で考えられるようにします。

ステップ4:定義した顧客層を見つけ、集める方法の検討

ペルソナが明確になったら、その顧客層が「どこにいるのか」「どのような情報に触れているのか」を考えます。これが、次の段階であるイベントの集客方法に直結します。

実践方法:

  • 情報源の特定:ペルソナはどのような雑誌を読むか? どのようなWebサイトやSNSを利用するか? 地域で参加するイベントは? 配偶者はどのような情報源を見ているか?
  • 行動パターンの理解:家づくりについて考え始めたとき、最初にとる行動は? どのようなキーワードで検索するか? 相談したいと思うタイミングは?
  • 接点候補の洗い出し:ターゲット顧客層が多く集まる地域(特定の小学校区、開発中の住宅地など)、オンライン上のコミュニティ、地域のイベント、提携可能な企業(不動産会社、銀行、家具店など)などをリストアップします。

これらのステップを踏むことで、あなたの工務店にとって理想的な顧客層が具体的に見えてきます。次に、この明確な顧客層に向けて、いかに効果的なイベントを企画・実行していくかを見ていきましょう。

イベント×顧客層:成果を最大化する具体的な取り組み

ターゲットとする顧客層が明確になったら、いよいよその顧客層に響くイベントを企画し、実行に移します。ここでは、顧客層のニーズに深く応えるイベントのアイデアと、効果的な集客方法について具体的に解説します。

ステップ5:特定顧客層向けイベント企画の基本原則

イベント企画の成否は、ターゲット顧客層のニーズとどれだけ合致しているかで決まります。彼らが今、何に悩み、何を求めているのかを深く理解することが出発点です。

実践方法:

  • ニーズへの直球アプローチ:定義したペルソナが抱える特定の悩み(例:資金計画、土地探し、デザイン、高断熱高気密など)や興味(例:子育てしやすい間取り、趣味を楽しむ空間、将来的な二世帯同居など)にフォーカスしたテーマ設定を行います。
  • 体験価値の設計:単なる情報提供に終わらず、参加者が「体験してみたい」「参加してよかった」と思えるような工夫を凝らします。完成邸見学会なら、単に見るだけでなく、OB様のリアルな声を聞ける機会を設けたり、特定の空間(例:大容量収納、高性能外皮)を実際に体感してもらったりする。セミナー形式なら、一方的な講義だけでなく、ワークショップや個別相談の時間を設けるなどです。
  • 参加ハードルの軽減:ターゲット顧客層にとって参加しやすい時間帯、曜日、場所を設定します。場合によっては、オンライン併用や託児サービスの提供なども検討します。

ステップ6:具体的なイベントアイデア出し(顧客層別事例)

ここでは、特定の顧客層をターゲットにしたイベントの具体的なアイデアをいくつかご紹介します。

事例:

  • 【顧客層:土地探し難民の30代共働き夫婦】
    • イベント名案:「プロが教える!失敗しない土地探しのツボ」「資金計画込みの土地+建物相談会」
    • 内容:不動産会社の担当者を招いてのミニセミナー、土地探しの具体的な方法、資金シミュレーション、土地と建物の総予算を把握できる個別相談など。
    • 響くP:「忙しい共働きでも効率的に土地を見つける方法」「資金計画の不安を解消」
  • 【顧客層:子育て世代の30-40代ファミリー】
    • イベント名案:「子育てが楽しくなる家づくり相談会」「先輩施主と話そう!わが家の工夫見聞会(OB様邸見学会)」
    • 内容:子供の成長に合わせた間取りの考え方セミナー、キッズスペース付き個別相談、実際に子育て世代が建てたOB様邸での見学会(OB様も参加して交流)、簡単な工作イベントやキャラクターショーと合わせた併催など。
    • 響くP:「家事がラクになる間取り」「子供の安全・安心」「実際の住み心地」
  • 【顧客層:デザインや趣味嗜好にこだわる層(例:カフェ風、ガレージハウス好きなど)】
    • イベント名案:「『好き』を詰め込むデザイン住宅相談会」「こだわりを形にするための素材・仕様体験会」
    • 内容: 特定デザインの実例紹介セミナー、デザイナーとの個別相談、無垢材や塗り壁など素材の手触りを体験できるワークショップ、OB顧客のこだわりの住まいを巡るツアーなど。
    • 響くP:「自分らしい暮らしの実現」「細部へのこだわり」「デザインと機能の両立」
  • 【顧客層:将来を見据える50代以上(二世帯、リフォーム等)】
    • イベント名案:「後悔しない二世帯住宅の建て方・改修方法」「セカンドライフを豊かにする住まいセミナー」
    • 内容:二世帯住宅のタイプ別解説、相続や資金計画に関する専門家(FPなど)との連携セミナー、バリアフリーリフォーム相談会、OB顧客宅訪問(二世帯や大幅リフォーム経験者)など。
    • 響くP:「家族みんなが快適に暮らす」「将来的な安心」「資産価値の継承」

これらのアイデアはあくまで一例です。あなたの工務店の強みや、ターゲット顧客層の具体的なニーズに合わせて、オリジナルの企画を練り上げてください。

ステップ7:ターゲット顧客層に響く集客戦略

どんなに素晴らしいイベントを企画しても、ターゲット層に情報が届かなければ意味がありません。ステップ4で検討した「ターゲット層がいる場所」に基づいて、効率的な集客戦略を実行します。

実践方法:

  • オンライン集客:
    • Webサイト:ターゲット層の悩みに特化したイベント告知ページを作成。検索エンジンからの流入(SEO対策)やリスティング広告の活用。
    • SNS広告:Facebook広告やInstagram広告などで、年齢、地域、興味関心などでターゲット顧客層を絞り込んで配信。バナーや動画は、イベントの内容とベネフィット(参加すると何が得られるか)を明確に伝えるものを作成。
    • ブログ/オウンドメディア:イベントテーマに関連する役立つ情報を発信し、そこからイベント告知ページへ誘導。
    • メールマーケティング:過去に問い合わせがあった層、資料請求者リストなどに対し、ターゲット顧客層向けイベントの情報を配信。(リストのセグメントが重要)
    • オンライン広告:特定の属性やキーワードで絞り込めるWeb広告を活用。
  • オフライン集客:
    • 地域媒体:ターゲット層が多く購読する地域の情報誌やフリーペーパーへの掲載。
    • チラシ:ターゲット顧客層が多く居住するエリアや、彼らが立ち寄りそうな場所(例:地域のスーパー、保育園/幼稚園周辺、習い事教室)へのポスティングや設置。
    • 紹介:OB顧客や提携工務店、不動産会社、銀行などからの紹介依頼。
    • 連携イベント:ターゲット層向けのイベントを開催している他業種(家具店、家電量販店、保険会社、FPなど)との共同イベントや集客協力。
  • 告知内容の工夫:単に「イベントやります」ではなく、「【〇〇なあなたへ】土地探しに悩む方が知っておくべき3つのことセミナー」「【子育て奮闘中の家族向け】家事がラクになる間取りの秘密見学会」のように、具体的な顧客層とその悩みに直接語りかけるタイトルやキャッチコピーを使用します。

ステップ8:イベント当日の工夫と関係構築

イベント当日は、集客したターゲット顧客層との関係性を深める重要な機会です。

実践方法:

  • 歓迎と個別対応:来場者一人ひとりに丁寧な対応を心がけ、事前に把握している情報(アンケート記入内容など)があれば、それに基づいた会話を意識します。
  • ニーズの深掘り:イベントの内容を通じて、参加者が抱える具体的な悩みや理想をさらに深く聞き出します。
  • 専門家らしさと親しみやすさの両立:家づくりのプロとしての信頼感を与えつつも、相談しやすい雰囲気作りが大切です。
  • 次のアクションへのスムーズな誘導:イベント後に「個別相談会」「資金計画シミュレーション」「後日モデルハウス見学」など、次のステップへの具体的な案内を行います。強引な売り込みではなく、参加者の興味や進捗度合いに合わせた提案を心がけます。
  • 参加者限定特典:イベント参加のメリットとして、限定の資料配布や、イベント参加者のみが利用できる特典(例:設計相談無料、オプション割引など)を用意するのも有効です。

工務店イベントに関するよくある疑問(FAQ)

イベント開催、特にターゲット層を絞り込んだイベントについて、工務店経営者様からよくいただく疑問とその回答です。

  • Q1: 複数の顧客層をターゲットにしたイベントではダメですか?
    A1: 非常に難しいですが、不可能ではありません。ただし、複数の層を同時に満足させる企画は曖昧になりがちです。もし実施するなら、例えば午前の部は子育て世代向けの間取りセミナー、午後の部はシニア世代向けのバリアフリー相談会と分けて開催するなど、時間帯や内容をセグメントする工夫が必要です。理想は、顧客層ごとに特化したイベントを企画することです。
  • Q2: 小さな工務店でも、本格的なターゲット顧客層向けイベントは可能ですか?
    A2: 十分可能です。むしろ、大手には真似できない地域密着型の強みや、特定のニーズ(自然素材、デザイン性など)に特化した expertise を活かすチャンスです。大規模なイベントでなくて構いません。数組限定の個別相談会や、特定のテーマに絞ったワークショップ形式でも、内容がターゲット層に深く刺されば高い成果が期待できます。
  • Q3: オンラインイベントはターゲット顧客層の集客に有効ですか?
    A3: 非常に有効です。特に、遠方に住んでいる、忙しくて来場が難しい、まずは気軽に情報収集したいという顧客層には最適です。オンラインセミナー、個別オンライン相談会、バーチャル見学会など、様々な形式があります。オンライン集客と組み合わせることで、より広範囲からターゲット層を集めることが可能です。ただし、工務店は対面での信頼構築も重要なので、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド型のイベントも検討すると良いでしょう。
  • Q4: イベント後のフォローアップは、ターゲット顧客層へのアプローチで何か違いがありますか?
    A4: はい、大きな違いがあります。フォローアップの際は、イベントで伺ったターゲット顧客層特有の悩みや関心事を踏まえた内容にすることが重要です。「〇〇について関心をお持ちのようでしたので、より詳しい資料を送付しました」「△△様のお悩みについて、当社のこれまでの実績から、具体的な解決策をいくつか考えてみました」のように、個別具体的なアプローチを心がけます。画一的なメールではなく、一人ひとりに合わせた内容にすることで、信頼関係をより強固にできます。

イベントを継続的に成功させるための「次の一手」

イベント開催は単発で終わらせるのではなく、継続的な取り組みとして位置づけ、その成果を次の活動に活かしていくことが重要です。ここでは、イベントの効果測定から改善、そして継続的な顧客関係構築について解説します。

ステップ9:イベント効果測定と分析

イベント終了後は、必ず効果測定を行い、何がうまくいき、何が課題だったのかを分析します。これにより、次回のイベントや他のマーケティング活動の改善点が見えてきます。

実践方法:

  • KPI(重要業績評価指標)の設定:イベント前に、どのような指標で成果を測るか明確に定めておきます。(例:来場者数、ターゲット層の来場者数、アンケート回収率、イベント参加者からの商談数、成約数、参加者の満足度など)
  • データの収集:受付簿、アンケート結果、営業報告書、Webサイトのアクセス解析、SNSの反応などを収集します。
  • 目標との比較分析:設定したKPIに対して、実績はどうだったかを比較します。目標達成できたか、できなかった場合はその原因は何かを深く掘り下げます。
  • 参加者からのフィードバック:アンケートやヒアリングで得られた「イベント内容は期待通りだったか」「他に聞きたいことはあったか」「どのような点に興味を持ったか」などの生の声は、次回の企画に非常に役立ちます。

ステップ10:データに基づいた改善策の立案

分析結果から明らかになった課題に対して、具体的な改善策を考えます。

実践方法:

  • 集客方法の最適化:来場者数が少なかった場合、広告媒体の適切性、告知内容の魅力、告知期間などを検証します。ターゲット層の参加が少なかった場合は、その層への訴求方法や告知場所が適切だったかを見直します。
  • イベント内容の見直し:参加者の満足度が低かったり、商談につながりにくい場合、イベントのテーマ、 profondeur 、形式(セミナーか相談会か体験会か)、時間配分などが適切だったかを検討します。ペルソナの最新のニーズに合わせて内容をブラッシュアップします。
  • 当日の運営改善:受付、誘導、個別対応の質、資料の分かりやすさ、会場の雰囲気など、参加者が快適に過ごせたかを振り返り、改善点を洗い出します。

ステップ11:イベントを単発で終わらせない戦略

イベント参加者は、家づくりやリフォームに少なからず興味を持っている層です。彼らとの関係性を継続的に育むことで、将来の顧客へと繋げていくことが可能です。

実践方法:

  • 丁寧なフォローアップ:イベント後のお礼メールや電話は必須です。アンケートで関心を示した内容に関連する情報提供(ブログ記事、施工事例、補助金情報など)を行います。メルマガリストへの登録や、工務店のSNSアカウントのフォローを促すのも良いでしょう。
  • 参加者向け限定コンテンツ:イベントに参加した方だけが見られる限定動画(例:イベント内容の補足、プロトタイプの解説)や、非公開のWebセミナーへの招待なども有効です。
  • 定期的な情報提供とイベント案内:一度イベントに参加した顧客層に対し、関連性の高い次のイベント情報や、家づくり・暮らしに役立つ情報を提供し続けます。ニュースレターの発行や、ターゲット層向けの限定イベント企画(例:OB様向け交流会、住宅設備の使い方セミナーなど)も検討します。

ステップ12:イベント経験を他のマーケティング活動へ活かす

イベントを通じて得られたターゲット顧客層のインサイト(潜在的なニーズ、悩み)、反応の良い企画テーマ、効果的な集客チャネルなどの知見は、イベント以外のマーケティング活動にも活かせます。

実践方法:

  • Webサイト・ブログコンテンツの改善:イベントで質問が多かった内容や、参加者の関心が高かったテーマを元に、Webサイトのコンテンツ(FAQ、ブログ記事、導入事例)を充実させます。
  • 広告・広報戦略の見直し:イベントで最も来場効果の高かった集客チャネルや、響いたキーワードを、普段の広告運用や広報活動にフィードバックします。
  • 営業・設計プロセスへの反映:イベントで得られた顧客層の具体的な声やペルソナ情報は、営業担当や設計担当が顧客と向き合う際の参考にし、よりパーソナルな提案ができるようにします。
  • 新しい商品・サービスの開発ヒント:イベントでの会話やアンケート結果から、まだ顕在化していない顧客層のニーズを捉え、新たな商品やサービスの開発に繋げるヒントを得ることもあります。

このように、イベントは単なる集客手段としてだけでなく、ターゲット顧客層との関係を深め、彼らへの理解を深め、そして工務店全体のマーケティング戦略や商品開発をブラッシュアップするための重要な活動と位置づけることができます。

まとめ

工務店の皆様にとって、イベントは強力な集客・ブランディングツールとなり得ますが、その効果を最大化するためには、「誰に来てほしいか」という顧客層の明確化と、その顧客層に響くイベントの企画・実行、そして継続的な改善が不可欠です。この記事でご紹介したステップ、すなわち、既存顧客の分析、理想の顧客層定義、ペルソナ作成、ターゲットに合わせたイベント企画、効果的な集客、当日の工夫、そして効果測定と改善サイクルを回すことは、一見手間がかかるように思えるかもしれません。しかし、これらの実践的なステップを実行することで、あなたの工務店は無駄なコストを抑え、集客効率を高め、何よりも質の高い顧客層と出会うことができるようになります。明確な顧客層へのアプローチは、単にイベントの成功確率を上げるだけでなく、その後の商談、成約、さらにはOB顧客からの紹介といった、持続的な事業成長の基盤を築きます。さあ、今日からぜひ、自社の顧客層を見つめ直し、彼らに心から喜ばれるようなイベントを企画・実行してみてください。この一歩が、あなたの工務店の未来を大きく変えるはずです。応援しています。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

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