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工務店のブランディング、地域での存在感を高める3つのステップ

公開日: : 最終更新日:2025/09/27 工務店 経営

近年、住宅業界の競争は激化し、地域密着で経営する工務店にとって独自の「存在感」を築くことがますます重要になっています。
「我が社の強みをどう伝えるべきか?」「地域でなかなか選ばれない…」そんな課題を抱える経営者も多いのではないでしょうか。その悩みを解決するカギが、戦略的な工務店 ブランディングです。この記事では、確実に自社の存在感を高めるための3ステップを、どなたでもすぐに実行できる具体的な手順や活動内容に落とし込んで詳しく解説します。
「結局、何から始めれば?」「やってみて効果はどう測ればいい?」という実践者視点の疑問にも徹底的に寄り添い、ノウハウから応用、成果確認・改善まで、工務店経営の現場で真に役立つアクションプランを手に入れることができます。この記事を通して、自社ブランドの力で地域社会に愛され、指名される強い工務店へと一歩踏み出してください。

存在感, 3ステップの「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

本章では、工務店 ブランディングによる地域での「存在感」強化に向けて、どなたでも実践できる3ステップの全体像と、その具体的な進め方をお伝えします。
ブランディングは大企業だけのものではなく、地域密着の工務店にも必須の経営戦略です。ポイントは、”何となく”ブランドイメージを作るのではなく、御社ならではの価値や強みを整理し、意図的に外部へ伝えること。ここでは、実際の行動変革につながる道筋を、ステップ形式で明確にご提案します。

【ステップ1】自社の核となるブランド価値を明確にする

まず最初に大切なのは、「なぜこの工務店を選ぶべきなのか?」を自ら明確にし、それを一貫して発信することです。

  • 社長や社員、現場スタッフ全員で「うちの強み」「選ばれる理由」を洗い出します
  • 具体的事例やお客様の声をもとに、独自性や魅力、他社にはない技術・サポート体制などを文章化します
  • 「このブランドが約束するものは何か」という“ブランドステートメント”をつくり、全スタッフへ共有します

例:「設計からアフターまで職人一貫管理」「国産無垢材の家づくり専門」など、<誰に、どのような価値を、どう約束するか>を明文化することが重要です。

【ステップ2】ブランドを体現する「コミュニケーション戦略」設計

続いて、上記で定めたブランド価値を、どこで・どうやってお客様や地域社会に伝えていくかを考えましょう。

  • ホームページ、SNS、チラシ、看板、現場シート、名刺、記念品など身近な「顧客接点」をすべて棚卸します
  • 自社のブランドらしい情報発信のトーン(言葉や写真、色づかい)を統一し、どこから見ても“あの工務店らしさ”が一目で分かる工夫をします
  • 「暮らしの無料相談会」「見学会」など、リアルなイベントでブランドの世界観や存在感を体感できる場を設計します

既存のお客様・OBに定期的なニュースレターやイベント招待を送ることも、ブランド浸透の効果的な手法です。

【ステップ3】地域社会とのつながりで「存在感」を育てる

最後のステップは、自社からの一方的な発信に止まらず、地域コミュニティとの交わり・共創を通して、ブランドの存在感を深めること。

  • 地域清掃や地元祭りへの協賛、学校・福祉施設への出張ワークショップ、木工教室などの地域貢献活動に積極的に参加します
  • お施主様や近隣住民が参加できる「感謝祭」「バスツアー」「完成見学会」を定期企画
  • 地場のお店や職人とコラボイベントを開催し、「地域の暮らしを一緒に支える存在」として印象付ける

こうした活動が口コミや紹介、メディア取材を生み、「あの会社なら安心」という信頼と選ばれる理由につながります。

実践事例:地方工務店A社の存在感アップの軌跡

例えば、長野県のA工務店は「無垢材と職人の手仕事」をブランドの核に据え、全スタッフで共通の言語を使い、ロゴ・名刺・HPも刷新。地域の木材市や地元の中学校とのワークショップを実施し、新規問合せが2倍に。顧客からは「地域密着で安心感がある」と評価されるようになりました。

工務店 ブランディング×存在感, 3ステップ:成果を最大化する具体的な取り組み

ここでは、工務店 ブランディングを通じて存在感を確実に高めるための、現場ですぐに使えるアクションと、よくある疑問(FAQ)について実践的に回答します。

1. ブランドイメージの一貫性をどう守るか?

工務店 ブランディングの成否は「一貫したブランド体験」にかかっています。同じ言葉・トーン・世界観で、社内外のあらゆるメディアやツールを整えることが鉄則です。

  • 全スタッフにブランドステートメント、接客マニュアルを配布し、毎月の勉強会を実施
  • HPやSNS、会社案内パンフレットなどに共通するカラーやロゴを明記し、業者・社員全員で統一
  • 「うちはこういう想いで家を建てている」を、打ち合わせでも毎回繰り返し伝え、社員・協力業者と価値観を共有

2. ブランドが浸透しているか不安です。数値で効果を見える化できないでしょうか?

ブランド活動の成果測定は、多くの工務店が悩むところです。次の指標を定期的に記録・比較しましょう。

  • HPへの問い合わせ件数、店舗来場者数、電話相談数の推移
  • 見学会等イベントへの参加人数、参加後のアンケート回収率・満足度
  • お客様アンケートや口コミサイト、SNSの「評価ワード」の変化を月ごとに記録
  • 紹介受注率・OBからのリピート比率

これらは、活動のPDCAサイクルの「Check」「Action」に大いに役立ちます。

3. コストをかけず、小さく始めるための工夫は?

「ブランディング=莫大な広告費」と捉えがちですが、資金に余裕がなくても着実に成果を出す方法はあります。

  • 既存の資料(案内パンフやHP、名刺、メール署名など)を「ブランドらしい表現」に統一するだけでも印象は大きく変わります
  • SNSの活用も大きな効果を生みます。「現場写真」や「スタッフの働く姿」を定期発信すると、親近感と安心感の演出が可能です
  • 地元のフリーペーパーや町内会広報への寄稿(無料枠)を活用し、ブランドの想いを繰り返し伝える

無理なく長期的に続けることを意識しましょう。

【Q&A】よくある疑問にプロが回答

  • Q: そもそも工務店 ブランディングで何が変わるの?
    A:
    単なる「地域の一業者」から「この街の暮らしを守る専門家」へのポジショニング転換が実現します。結果として、指名受注・紹介増・人材採用強化・単価アップにつながるケースが多数です。

  • Q: 地域の競合工務店との差別化が難しいのですが?
    A:
    ブランド価値を「価格」や「工期」だけでなく、「技術力」「提案力」「アフターサービス」など、無形資産で設定することが大切です。たとえば「社員大工による柔軟対応」「素材選びのこだわり」など、現場目線からの独自性も強みとなります。

  • Q: 一度始めたブランド・メッセージを途中で変えてもよい?
    A:
    時代やニーズが変われば見直しも必要です。ただし一貫性が極度に損なわれないよう、変化の根拠や“らしさ”を社内外でしっかり説明しましょう。

現場でよく使われるブランド浸透施策7選

  • 営業・現場スタッフの名刺にブランドステートメントを記載
  • 全新築現場に「理念入りの現場シート」を設置
  • お引渡し時に「会社の約束」カード・手紙を同封
  • SNS発信に統一ハッシュタグを設定
  • 地元の小学校・町内会向け勉強会、バスツアー企画
  • 自社HPに「スタッフブログ」を開設し、現場の工夫などリアルな情報を継続発信
  • ニュースレター、OB向けメンテナンス通信の定期送付

工務店 ブランディングを継続的に成功させるための「次の一手」

3ステップに沿って工務店 ブランディングの基盤を築けたら、さらなる成長と地域での圧倒的な存在感を得るため、次の行動にも目を向けていきましょう。本章では、応用的な活動や効果測定・PDCA体制づくり、ブランドの“深化”を後押しする工夫を解説します。

1. 定期的なブランド価値の見直しとスタッフ巻き込み

  • 年に一度は「うちのブランドは今、地域でどんな評価なのか?」を全スタッフで見直すワークショップを開催
  • 新入社員や協力業者にも価値観を刷り込む「ブランド研修」を定期導入
  • お客様・OBへ「工務店のここが好き!」アンケートを実施し、ブランドの強み・改善点を拾い続ける

2. 多角的な広報活動への挑戦

  • 地元メディアや新聞の地域記事で、社会貢献活動・ユニークな取り組みを積極PR(メディアリスト作成)
  • 社長や職人、スタッフによる「ブランドを語る」コラムや動画の発信
  • 住宅業界の地域ネットワークや展示会で、実例紹介や受賞歴をアピールし、プロ同士の信頼・人脈形成も強化

3. ブランド効果の測定と改善の仕組みづくり

  • 半期ごとに「問い合わせ・来場・受注・紹介」など主要KPIを振り返り、変化点・得られた効果・反省点を洗い出す
  • 数値面だけでなく、現場やお客様から集めた“生の声”も蓄積・分析し、ブランド活動の現実的な成果や課題を検討
  • 前述の3ステップを「恒常的な取り組み」として仕組み化(担当スタッフ・スケジュール・評価を明確に)

他地域の先進事例・独自施策から学ぶ

工務店 ブランディングは一度完成するものではなく、地域の未来や住民の多様なニーズとともに進化し続けます。
たとえば、愛知県のB社では「自然災害時の地域支援」を掲げ、台風時に災害ごみの無料撤去ボランティアを実施。その様子をローカルSNS・YouTubeで発信し、安心感とブランドロイヤリティ向上に大きく寄与しました。

また、北関東のC工務店では「社員の現場直伝リフォームセミナー」を定例化し、顧客との接点創出と、親しみやすいブランドイメージを確立。これら応用事例は、御社独自の「らしさ」の発掘にもヒントを与えてくれます。

まとめ

本記事では、工務店 ブランディングを「存在感」を高める3ステップで実践的に進める方法を詳しく解説しました。
1. ブランド価値の明確化、2. 一貫したコミュニケーション戦略、3. 地域との共創による信頼構築という順序を、まずは自社の規模やリソースに合わせて着実にスタートさせてみてください。ブランドの力は、単に広告効果やイメージアップにとどまらず、スタッフの意識向上・選ばれる理由の明確化・人の輪の拡大といった本質的な経営の強化につながります。
小さな活動から一歩ずつ、“新しい価値”を日常業務に落とし込むことが、今後の事業成長と地域からの圧倒的な存在感につながるはずです。効果測定と改善を忘れず、ぜひ今日からのアクションに落とし込んでみてください。御社の未来が、より魅力的で信頼されるブランドへと発展することを応援しています。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

商品の差別化へ!制振装置はこちらから →耐震・制振装置

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