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古いモデルハウスを再生!リノベーションで再集客する戦略

公開日: : 工務店 経営

工務店経営において、モデルハウスの集客力は経営の成否を左右します。しかし時代とともに顧客ニーズが変化し、かつて華やかだったモデルハウスも、老朽化やトレンドの変化で次第に集客効果が落ちてしまうことに悩んでいる方も多いでしょう。そんな課題を解決する有力な手法が、現有のモデルハウスをリノベーションし、「今」の市場や地域ニーズに合わせて再生し直す戦略です。本記事では、実際にモデルハウスのリノベーションを進める際の具体的なプロセスや、再集客のノウハウについて徹底解説します。どこから手をつければ良いか迷っている方、地域市場で差別化したい方にとって、すぐに実践できる手順とヒントが満載です。「古いモデルハウスを魅力的な集客拠点に再生したい」と願う経営者様にとって、明日から行動を起こせる実践情報をご提供します。

リノベーションの「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

現在、モデルハウスの再集客を考える経営者の多くが最初に直面する壁が、「どこからどうリノベーションを始めるべきか」という点です。築年数が経った展示場をただきれいにするだけでは、現代の顧客には刺さらず費用対効果も望めません。ここでは、モデルハウス再生に効果的なリノベーションを進めるための実践的な導入戦略をステップ形式で解説します。

ステップ1. 現状分析:モデルハウスの”今”を客観視する

  • まずはモデルハウスの現状を多角的に評価します。外観、内装、設備、動線、デザイン、アクセス性、周辺環境をチェック。
  • 現場スタッフやユーザーの声、来場者ニーズの変化、近隣他社のモデルハウスと比較した強み・弱みを洗い出しましょう。
  • レイアウトや仕上げそのものだけでなく、設備の古さや耐久性、導入されている省エネ・スマートホーム技術にも注目します。

ステップ2. ターゲットの再設定:時代のニーズに合わせる

  • モデルハウスの再集客に際し「誰を呼び込み、何を伝えるか」を改めて設計します。
  • ファミリー層、シニア層、共働き世帯、テレワーク世帯など、地域や自社戦略に合ったターゲットを具体的に定めましょう。
  • 従来のペルソナ設定をアップデートし、ライフスタイル、価値観、情報収集の手段(SNS・WEBなど)まで深堀りします。

ステップ3. 差別化ポイントの洗い出し:自社”らしさ”を演出

  • 直近の住宅トレンド(例:ZEH、省エネ、天然木仕上げ、アクセントウォール、収納計画)を把握し、採り入れるポイントを検討。
  • 自社オリジナルの工法やデザイン、地元産材の活用など、暮らしに根差した個性的提案を盛り込みます。
  • 情報収集には業界誌、ネット情報、近隣展示場の来場者の生の声を活用します。

ステップ4. 予算・スケジュール・ROIをシビアに設定

  • リノベーションの可否判断は「投資に見合う成果(P/L改善、集客数、成約率)」が前提。
  • 総額予算・実行スケジュール・回収シミュレーション(ROI)を見積もり、無理のない枠組みで計画します。
  • 補助金や助成金の活用、金融機関との連携、自治体の支援策調査も進めます。

ステップ5. 専門家チームの組成と工程管理

  • 自社スタッフだけで進めず、住宅設計士、インテリアコーディネーター、マーケター、IT担当など多様な専門家を招集します。
  • 工程表による進捗管理と、現場・設計・営業担当者間の情報共有を徹底しましょう。
  • 随時、現場見学や進行会議を設け、経営層も積極的にコミットしてください。

Q.「リノベーションは本当にモデルハウス集客に効果があるのか?」

答えは「はい」です。近年の住宅展示場では、ただ新しいだけでなく「体感できる・実用的・個性的」な空間が来場の決め手となります。最新技術やライフスタイル提案を反映したリノベーションは、「この工務店ならでは」に直結し、集客効果・成約率アップ双方に貢献します。

モデルハウス×リノベーション:成果を最大化する具体的な取り組み

ここからは、モデルハウスの価値を最大限に引き出し、新たな集客や差別化につなげるための「現場の工夫と取り組み」をご紹介します。リノベーションによって陥りがちな「ただ新しくしただけ」パターンを脱し、施設全体の魅力を向上させるためのポイントを具体的な手順で解説します。

ステップ6. 最新トレンドの空間演出と動線最適化

  • リビングダイニングのつながり、ワークスペース、ファミリークローク、2WAY動線など、生活動線を再設計。
  • 省エネ・創エネ設備(太陽光、HEMS、断熱改修等)を組み込み、来場者に「実際の住宅生活イメージ」を体感させます。
  • モデルハウス敷地全体をゾーニングし、外構も含めて「暮らしの場」としての空間美にこだわります。

ステップ7. インテリア・マテリアルの刷新

  • 壁紙・床材・照明・建具の更新は最も視覚効果が高いポイント。
  • リアルな暮らしを想起させるため、生活小物(グリーン、雑貨、ファブリック等)やDIYコーナー、キッズスペースを設置。
  • 新しいインテリアテーマは「北欧」「和モダン」「カフェ風」など、地域やターゲット層に合わせて一新し、競合との差別化を図ります。

ステップ8. デジタル&非対面対応の導入

  • タブレットやサイネージ、バーチャルツアーなど最先端の案内ツールを導入。
  • 完全予約制やオンライン見学会対応で「非対面だからこその集客」も実現。
  • モデルハウスの公式サイトやSNS、Googleマイビジネスへの最新情報掲載を日常化し、ネット集客のきっかけを生みます。

ステップ9. スタッフ教育と新たな接客スタイルの強化

  • 営業マンや案内スタッフの服装、マナー、トーク内容をターゲットに合わせて最適化。
  • VR案内や顧客参加型ワークショップなど、参加型・体験型のプログラムを整えます。
  • アフターケアや相談会、オーナー会との連携による「顧客とのつながり空間」も重視しましょう。

ステップ10. プロモーション・広告戦略の再構築

  • 地域新聞広告、ネット広告、SNSキャンペーン等、リアルとデジタル両面で統合戦略を。
  • 「ビフォーアフター見学会」や「実例オーナー座談会」、外部コラボイベント(地元店舗との提携)で来場目的を明確化。
  • 既存顧客へのリターゲティング、口コミの活用、新フォロワー獲得施策を複合的に仕掛けます。

Q.「リノベーション後、どんなイベントが効果的?」

リノベーション直後の『再オープン見学会』は集客のエース。ビフォーアフター体験会、専門家を招いたウェビナーや相談会、デジタル体験イベント、子育て・趣味をテーマにしたワークショップなど、地域の実生活ニーズに寄り添ったイベント企画が来場促進に直結します。

Q.「投資対効果が数字で見えづらいときは?」

モデルハウスのリノベーション投資にあたっては、来場者数、成約数、資料請求数、SNSフォロワー増加、オンライン見学数などのKPIによる効果測定が必須です。事前後での比較・グラフ化を行い、経営判断の材料としましょう。

モデルハウスを継続的に成功させるための「次の一手」

リノベーションの実施で一度劇的なモデルハウス再生に成功しても、「その後の持続的な魅力維持」こそが最大の経営課題です。ここでは、長期的に集客・成約できるモデルハウス運営のための実践アクションと、時代変化に柔軟に対応していくための「次の一手」をご紹介します。

ステップ11. アフターリノベーションPDCAの定着

  • リノベーション後も定期的に集客・成約のデータを分析し、新たな課題や改善点を洗い出します。
  • 四半期ごと、半年ごとにスタッフミーティングを開き、フィードバック文化を根付かせます。
  • 来場者アンケートやSNSのコメントを事例データベース化し、次回戦略の施策案に昇華させましょう。

ステップ12. 地域社会・コミュニティとのコラボ展開

  • 地元農家・飲食店・雑貨店などを巻き込んだ地域コラボイベントを定期化。
  • 住宅見学×地域体験型ツアーや、季節ごとの地元行事との連動を推進します。
  • 「モデルハウスを地域の顔」として認知されることで、口コミや紹介による新規集客導線を拡大します。

ステップ13. 常に”新しさ”を感じるマイナーチェンジ

  • 小規模なリノベーションやレイアウト変更、展示家具の入れ替えをルーチン化。
  • 年1〜2回の「サブテーマ変更」や企画展示、コラボレーションキャンペーンを継続的に打ち出し、飽きのこない運営に努めます。
  • 「半年ぶりに来たら全然違う!」という驚きをリピーターにも提供しましょう。

ステップ14. IT・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

  • 顧客情報・来場管理のDX化(クラウド型CRMやMAツール導入)、スタッフの業務効率化を推進。
  • オンラインでの事前アンケート、電子カタログ、ライブチャット対応など次世代型ソリューションを積極導入。
  • 顧客一人ひとりに最適化されたアプローチを実現し、接点最大化を目指します。

Q.「モデルハウス維持にかかるコストをどう最適化するか?」

モデルハウスは維持コストが大きいですが、企画・イベント・デジタル化による効率運営、協賛・広告枠販売、副次的収入(グッズ・地元産品等販売)を組み合わせ、ランニングコストの分散と追加価値創出を図ることが有効です。

Q.「成果を継続的に高めたい場合のポイントは?」

失敗しないためのポイントは「現場と施策の小さな改善を止めない」ことです。モデルハウスのリノベーションは一過性でなく、スタッフの「改善意識」を共有化し、毎月の新提案や試行イベントを惜しみなく積み重ねることで、持続的な成果につながります。

まとめ

本記事では、モデルハウスのリノベーションを軸に、現状分析から具体的リニューアル・集客施策、そして長期運営の仕組みづくりまで段階的にご紹介しました。「現場を見直す」→「ターゲットを再設計」→「強みで差別化」→「成果を数字で追う」→「地域・デジタル活用で継続する」、という一連のステップは、即実行できるものばかりです。これらの実践的なアクションが、あなたのモデルハウスを再び地域のランドマークへと押し上げ、持続的な集客・成約を支える強力な武器となります。変化が加速する住宅市場で、どんな時代環境でも選ばれ続ける工務店となるため、今こそ「モデルハウス×リノベーション」の戦略で次の一歩を踏み出しましょう。あなたの未来に確かな変化が訪れることを心より応援しています。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

商品の差別化へ!制振装置はこちらから →耐震・制振装置

友達申請お待ちしてます! →代表浄法寺のfacebook

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