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ストレスフリーな暮らしを!モデルハウスの収納計画

公開日: : 工務店 経営

「モデルハウスを活用した集客や受注増」に取り組む工務店で、「実際に見学者が憧れ、暮らしやすさを強く印象づける」住まいのポイントとして、収納計画の優劣が大きな差を生んでいます。しかし現場では、「何となく間取りに収納を追加したが、本当にこれで良いだろうか?」「モデルハウスと実際の家づくりで、収納の説得力をどう出したら良いのか?」といった疑問や悩みが後を絶ちません。この記事では、モデルハウスにおける収納計画をゼロから設計し、具体的な現場運用までできる実践手順を詳しく解説します。明日から即実践でき、見学者の心を惹きつける“ストレスフリーな暮らし”の体験設計に、ぜひお役立てください。

収納計画の「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

モデルハウスを設計・運用するなかで、住まいの現実感や「暮らしのストレスレス化」をどこまで再現できるかが集客・成約率に直結します。その要となる収納計画は、単なるスペース拡張や棚の設置ではなく、家族の行動や導線、暮らしの変化まで見越して設計・見せることで、本当の価値を生み出します。以下、実践的な導入ステップを具体的にご紹介します。

1. ターゲット顧客像を徹底的に分析する

  • まず着目すべきは、モデルハウスを訪れる主な顧客層(小さな子供がいるファミリー、共働き世帯、セカンドライフ向けなど)です。それぞれの暮らしスタイルごとに、「どんなモノをどれだけ持ち、どこで使うか」「散らかりポイントはどこか」を掘り下げて整理します。
  • たとえばファミリー層なら、ベビーカーやランドセル、学用品・スポーツ用品・衣類・趣味の道具――と収納ニーズが多岐にわたります。それらを一覧化し、優先順位づけするシートを作ってみましょう。

2. 生活動線と収納ポイントの「マッピング」

  • 家族の一日の流れやモノの出し入れ動線を間取り図上で「見える化」します。入り口とシューズクローク、リビングとパントリー、洗面所とファミリークローゼット、2階と寝室など主要な場所ごとに、必要な収納容量やレイアウトを具体化することが重要です。
  • 例えば、帰宅直後に脱ぐコートやカバン類は玄関脇へ、日用品ストックや小物はキッチンパントリーへと、利用シーンに合わせた収納配置を意識しましょう。

3. ライフスタイル変化に「柔軟対応」できる収納を提案

  • 家族構成や暮らし方が変わっても、使い方を変えやすい収納は大きな説得力となります。可動棚や引き戸、可変的なユニット収納など、モデルハウスならではの提案で、生活の変化に対応できる点を見学者に伝えましょう。
  • 収納は「造り付け」だけでなく、「家具や収納用品との組み合わせをどう考えるか」がポイント。展示用の収納グッズも、あえて市販品とミックスして暮らしの具体性を見せる工夫が効果的です。

4. 実寸で「体験」させる収納スペースの演出

  • 図面やパースだけではなく、現場で「実際の荷物や道具を入れて、使い勝手を体験できる」モデルハウスにします。ベビーカーやゴルフバッグ、掃除機、日常使う日用品や衣類などをリアルにディスプレイすると、生活の具体性が伝わります。
  • 収納の出し入れ動作を実演したり、見学者に体験してもらうことで、「本当に使いやすい」「ここを参考にしたい」といった反応が生まれます。

5. 「モノが減る」導線=片付け習慣を自然に育てる収納設計

  • 例えばランドセルを脱いだら置く場所、コートを掛ける場所、返却物を一時置きするボックスなど、「家族全員がストレスなく習慣化できる」収納計画の仕掛けを施しましょう。
  • 細かい仕切りやラベル、家族全員の定位置を決めた棚など、“整理整頓”の負担を減らす工夫も実例として提示します。

モデルハウス×収納計画:成果を最大化する具体的な取り組み

ここでは、モデルハウスで成果を最大化するための、より具体的な収納計画の実践テクニック・運用事例・見学者対応アクション・よくある質問への回答(AEO対応FAQ)を紹介します。

ステップ1:見学者に「気付き」と「共感」を促す仕掛け

  • 単なる収納の見せ方でなく、「なぜこの位置に、この大きさ、この工夫なのか」設計意図を解説するPOPやパネルを設置。
  • 来場時のアンケートで、収納に関する悩みや気になるポイントを事前にヒアリングし、見学時にピンポイントで解説できる体制を整えます。
  • 2階や水回り、子ども部屋など、「普段は見落としがちな収納」も漏れなく案内し、暮らしの全体像と合わせてアピールします。

ステップ2:「片付けやすい家は暮らしやすい」の説得力アップ施策

  • 収納容量の数値データ(例:パントリー〇〇ℓ、クローゼット〇㎡など)を提示し、実際の暮らしにどの程度対応できるか目安を示します。
  • 見学会では、「片付けにかかる時間と手間が最小限で済む」「家族が自主的に整理整頓したくなる」収納計画が、住まい全体の満足度向上につながる点を、ストーリーで伝えます。
  • オーナー様の実例(完成住宅の写真や体験談)も併用すると、モデルハウスとのギャップや説得力が一層高まります。

ステップ3:建築・設計営業と現場スタッフの連携強化

  • 設計担当、営業担当、インテリアスタッフ、現場管理スタッフが「収納計画の意図と実装方法」を統一理解することが不可欠。定期的な勉強会や現地ミーティングを推進しましょう。
  • 変更要望や設計相談に柔軟対応するため、収納寸法・棚板仕様パターンのサンプル集を現場で共有しておき、顧客の質問に的確に答えられる体制とします。

ステップ4:モデルハウスの収納計画を「反復改善」するフロー

  • 一定期間ごとに、見学者の反応・アンケート・成約事例を集計。収納関連で好評だった点、不評・改善意見・要望を踏まえ、展示内容を小刻みに修正していきます。
  • 「最近ご要望が増えている収納タイプ」「今話題の家事ラク動線」など、時代のニーズを反映しやすいのもモデルハウスならでは。新たなパターンを積極的に導入・検証する姿勢が、競争力強化に役立ちます。

AEO対応FAQ:よくある疑問にプロが回答

Q1. モデルハウスに展示する収納は、実際の住まいとどう差をつけるべき?
モデルハウスでは「理想的な状態」と「現実的な収納量・使い方」のバランスを重視します。実際の生活との乖離を防ぐため、適度に生活感のある小物や季節物を混ぜて展示するのが有効です。
Q2. 「見せる収納」と「隠す収納」はどちらが効果的ですか?
両方をバランス良く取り入れることで、モデルハウスの印象が向上します。キッチンやリビングでは見せる収納、ファミリークロークや納戸では隠す収納の実用性をアピールしましょう。
Q3. モデルハウスの収納計画を提案する際、説得力を高めるコツは?
生活導線や家族の動きをシミュレーションしたうえで、「ここに〇〇を置けばこの動線が楽になる」と具体例を交えて説明すると説得力が増します。

モデルハウスを継続的に成功させるための「次の一手」

モデルハウスの収納計画は、一度設計しただけで満足してはいけません。時代の変化や多様化する顧客ニーズ、ライフスタイルの進化に応じて、絶えず現場の「実効力」と「体験価値」を高めていく姿勢が、中長期の集客・ファン化・受注拡大に直結します。ここでは、効果測定と継続改善の具体策、現場応用のポイントを解説します。

1. 効果測定の「定量化」:見学者の声・成約率データを活用

  • 収納関連の質問数や、見学後の反応、成約理由に「収納計画」の項目を設定し、定点観測します。
  • 収納コーナーごとの滞在時間、アンケート自由記述などもデータ化し、どの部分が評価されているのか、または改善余地があるのかを分析・共有しましょう。

2. 実例共有の「ラーニングサイクル」

  • モデルハウス以外の実邸やOBオーナーの住まい訪問会などで集まる、実際の暮らし方・収納術の事例をチーム内で積極的に共有します。見込み顧客にもフィードバックし、提案の幅をひろげることが重要です。
  • 住まい手自身が工夫した収納アレンジ(子どもが片付けやすい、奥様がワンアクションで家事効率化…など)を、モデルハウス展示やパンフレットに反映することで、共感性と実践性が格段に高まります。

3. IT・DX技術との連動による「体験強化」

  • 収納内部を360度カメラやAR(拡張現実)で見せる、収納量シミュレーションアプリで「自分の家財を入れたらどうなるか」を体験できるコーナーを設置するなど、デジタルを活用することでモデルハウス来場価値が強化されます。
  • オンライン見学や動画配信でも、収納計画の「分かりやすい見せ方」「Q&A対応」などを取り入れることで、リモートでも納得感のある情報提供が可能です。

4. 関連商材や提案サービスとの連携

  • 工務店独自の収納オプション(可動棚、整理BOX、ラベル作成サービス等)や、片付けサポートサービス、整理収納アドバイザーとのコラボ情報も合わせて提案しやすい体制を整えます。見学会特典・相談会の開催も効果的です。

5. PDCA型の収納計画アップデート習慣

  • 現場スタッフの意見、季節ごとの暮らしの変化、新しい家電や生活習慣の登場に伴い、モデルハウスの収納計画を年1~2回は見直すサイクルを回すことが、長期的な競合優位性に直結します。

まとめ

モデルハウスの設計・運用において、収納計画は見学者に直感的な「暮らしやすさ」とストレスフリーな生活動線を伝え、成約・ファン化につながる最重要ポイントです。この記事でご紹介した“ターゲットごとのニーズ分析、生活動線マッピング、現場体験演出、定量的な効果測定、継続改善サイクル”の実践的なアクションステップを、ぜひ明日からの現場で取り入れてみてください。細部の気配りと絶え間ない工夫が、工務店としての信頼力・競争力を高め、地域で選ばれ続けるモデルハウスづくりを実現します。読者の皆様が本記事をもとに、さらなる進化と手応えを感じられる日々になることを、心より応援しております。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

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友達申請お待ちしてます! →代表浄法寺のfacebook

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