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モデルハウス集客の壁を乗り越える!実践的解決策

公開日: : 工務店 経営

近年、工務店業界においてモデルハウスの重要性は一層高まっています。しかし、多くの経営者が頭を抱えているのが「せっかく建てたモデルハウスに思うように顧客が集まらない」という集客課題です。競合がひしめく中で、どのようにしてモデルハウスへの来場者数を増やし、成約へとつなげていけばよいのでしょうか。

この記事では、実際の現場で確実に成果を上げるためのモデルハウス集客課題解決法を、具体的なステップ形式で体系的にご紹介します。集客が伸び悩む原因に共感しながら、本質的な解決策・明日から実践できるアクションと、「なぜそれが集客につながるのか」という理由まで詳しく解説。併せて多くの工務店が疑問に思う「どんなイベントを開いたら良いのか」「オンライン施策は意味があるのか」といった点にも丁寧に回答します。

本記事を読めば、新規の集客力を高め、自社のモデルハウスを「地元で選ばれる1棟」に育てるための知恵と、成功までの道筋が手に入ります。他社と一歩差をつけるための実践ノウハウを、ぜひご活用ください。

集客課題解決の「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

まずはモデルハウス運営において直面する代表的な集客課題、その本質的な原因を整理し、確実に成果へとつなげるための基礎から応用までの戦略を分かりやすく解説します。

なぜモデルハウス集客は難しいのか?

  • 来場者が安定しない、広告費をかけても効果が見えない
  • 立地・デザインは良いのに成約率が伸びない
  • ファミリー層・若年層への訴求方法が分からない

こうした課題は、単に「知らせれば来る」という一元的なアプローチが通用しないことに起因しています。ターゲットへの適切な情報発信、体験設計、地域特性を生かす戦略が不可欠です。

【ステップ1】モデルハウス集客の現状分析から始める


  • 1. 来場者データ・成約者データの振り返り
    過去3年間の「来場者数」「成約率」「来場者属性(年齢・家族構成・来場動機)」などを集計しましょう。不足データはアンケート回収など仕組みの見直しを図ります。

  • 2. 地域特性・競合状況の把握
    近隣の他社モデルハウスや大型住宅展示場をリストアップし、どの層にどうアプローチしているか、イベント・販促の内容を調査。自社の強み・弱みも相対的に明確にします。

  • 3. 「理想の来場者像」を設定
    今後もっとも来てほしいコア顧客(例:30代前半の子育て世代・2世帯住宅希望層など)を、具体的なペルソナとして設定。モデルハウスの魅力を再定義します。

【ステップ2】「来てもらう仕組み」の全体設計


  • 4. 体験型価値訴求の設計
    モデルハウスの見学そのものが「暮らしを実感できるイベント」になるよう、家具の配置、動線、照明、住設の使い心地体験の演出を徹底します。単なる間取り案内ではなく、「その家に住むイメージを具体的に描ける環境作り」を志向しましょう。

  • 5. ターゲット毎の情報発信戦略
    SNS・WEB広告・地域チラシのパターンを、ターゲットごとに最適化。若年層にはInstagramやYouTube、子育て層にはLINE公式アカウントや地域情報アプリでアプローチするなど、ターゲットの情報収集動線に合わせた発信です。

  • 6. オープン・クローズド両方のイベント企画
    無料の見学会だけでなく、「FP(ファイナンシャルプランナー)相談会」「モデルハウスでの家族写真撮影会」など限定イベント、予約制&参加者限定特典の設計で、来場ハードルを下げつつ「本気度の高い顧客」を呼び込みます。

ケーススタディ:「共感」の積み重ねが来場促進の第一歩

現代は「見せる住宅」から「感じさせる住宅」へと価値観がシフトしています。モデルハウスでの料理実演、ワークショップ、実際に住んでいるご家族との交流会など、「体験型」と「共感訴求」のバランスを図ることで、暖かみと信頼性を高められます。

モデルハウス×集客課題解決:成果を最大化する具体的な取り組み

前章で明らかにした戦略を踏まえ、モデルハウスの集客課題を乗り越えるための「明日から実施できる」具体的なアクションプランを詳しくご紹介します。合わせて、現場でよくある疑問にもQ&A形式でダイレクトにお答えします。

【ステップ3】ターゲット層別・イベント企画のポイント


  • 7. ファミリー層:体験と託児・安全配慮
    子育て世代向けには「家族参加型イベント」「託児スペースの設置」「キッズプレゼント」など小さな子ども連れでも安心して長居できる工夫を凝らしましょう。安全面やトイレの場所案内など細かな配慮が重要です。

  • 8. 共働き夫婦層:週末の特別見学会・オンライン対応
    土曜・日曜の短時間予約や「夜の見学会」、担当設計士によるオンライン説明会を実施。忙しい層でも参加しやすいタイムスケジュール、オンライン事前質問フォームの設置など、柔軟な対応が信頼感につながります。

  • 9. シニア層・二世帯層:健康・暮らしサポートの提案
    バリアフリー見学ツアーや健康セミナー、近隣医療機関や地域サークルとの連携イベントで、安心感・地域密着性を強調。住宅性能だけでなく移住後の暮らしまでサポートする姿勢をアピールします。

【ステップ4】来場促進ツール・デジタル施策の最適活用


  • 10. オウンドメディア・SNS運用の徹底
    モデルハウスの日常、スタッフの想い、イベント情報、施工事例などをSNSや自社ブログで継続的に発信。短い動画やスタッフのコメント投稿で「人柄や家づくりへのこだわり」を伝えましょう。

  • 11. デジタルアンケート・LINE公式の導入
    来場者には受付時にLINE追加&アンケート回答を促進。参加特典を設定し、「顧客リスト」を効率的に構築。「モデルハウスを見学した後の感想」や「今後知りたい情報」などニーズの掘り起こしにも活用します。

  • 12. Googleマイビジネス・口コミ対策
    モデルハウスのGoogleマップ情報の強化や、来場者からの口コミ・写真投稿の促進は、ネット検索時の信頼度アップに直結します。地図上で選ばれる仕掛けを意識しましょう。

【ステップ5】来場~成約までの「体験設計」徹底ガイド


  • 13. 入店時のウェルカム対応
    受付スタッフの「第一声」と場の空気、渡すパンフレット(A4一枚の見どころMAPや内容別小冊子)など、「入りやすさ」と「満足感」を両立しましょう。

  • 14. 滞在中の体験価値強化
    自由見学とガイド付き見学を選択できるようにし、説明のし過ぎ・しつこさを避けます。AR・VR活用による「別間取り体験」や図面を使ったシミュレーション、プラン・資金シミュレーションツールの案内も有効です。

  • 15. 退店時の「次につなげる」フォロー
    帰宅後すぐにフォローアップメールや電話、LINE(個別アカウント)でのサンクスメッセージ。失注顧客にも定期的な情報提供やイベント招待で長期的関係性を築きます。

【Q&A】モデルハウス・集客課題解決の核心疑問に答える

  • Q. イベントで集客しても、なかなかその後の商談につながりません。

    A. 単発のイベントでは商談につなげるのが難しい場合が多く、来場者の求めている生活イメージや個別課題を、その場で丁寧にヒアリング・共有することが重要です。来場後のフォロー体制(LINE、電話、資料郵送等)を強化しましょう。

  • Q. オンライン集客は地方でも効果がありますか?

    A. 地域密着型こそSNSやGoogleマップ、地域系ポータルサイトなどのネット発信が効果的です。特に若い世代はネット検索で家づくりを始めることが多く、実際の動線としても有効です。

  • Q. 見学者数は多いが、成約が伸びません。

    A. 体験の質をもう一度見直すタイミングです。モデルハウスの動線や説明、実際の住みやすさが伝わっているかどうかを現地スタッフとともに振り返り、家族ごとにパーソナライズされた提案を重視しましょう。

モデルハウスを継続的に成功させるための「次の一手」

単発施策だけでなく、モデルハウスの集客力を「持続・発展」させるために欠かせない、中長期的な改善サイクルと組織で実践すべき「次の一手」を解説します。

【ステップ6】効果測定と改善PDCAの仕組み化


  • 16. 来場者数・成約率の月次レビュー
    毎月定例の「集客数」「イベント参加者」「成約」(直近ではなく6カ月追跡等)の振り返り会議を実施。数字で「何が効果的だったか」を測定しやすいフォーマットで整理します。

  • 17. 施策別の“効果比較”
    イベント、WEB広告、SNS投稿など施策ごとに「何がきっかけで来場したか」を来場アンケートで集計。反応率の悪い打ち手は撤退、逆に伸びた手法は強化します。

  • 18. 顧客アンケートの定期実施・現場スタッフのフィードバック共有
    来場者・顧客を対象に、定期的なアンケートで「どのポイントに心を動かされたか」「改善してほしい点」を集約。スタッフ会議などで、現場目線のフィードバックも必ず生かしましょう。

【ステップ7】モデルハウスの「新しい活用法」を模索する


  • 19. 地域共創イベント・他業種連携
    地元飲食店や自治体とのタイアップ、子育てNPOや趣味サークルと連携した「地域開放型イベント」を増やせば、工務店の認知拡大と来場動線の多様化が実現します。モデルハウスを「まちの拠点」にしましょう。

  • 20. 建て替え・リフォーム層を呼び込む新提案
    新築ニーズだけでなく、建て替えやリフォーム相談を受け付ける「暮らしの駆け込み寺」的なイベント・企画を実施することで、潜在層の取りこぼし防止が可能になります。

  • 21. OB顧客との長期関係構築
    これまでご成約いただいたOB顧客をモデルハウスイベントに「ゲスト」として招待し、その体験談を共有してもらう仕掛けが、信頼と新規集客双方のエンジンになります。顧客アフターサービスの一環としても効果的です。

【ステップ8】デジタル×リアル融合の“未来型”モデルハウス運営へ


  • 22. バーチャルモデルハウス・オンライン説明会
    遠方の潜在顧客や時間が取れないターゲットには、360度バーチャル見学やZoom等のオンライン相談会を用意しましょう。アクセスの壁を取り払う新たな集客動線となります。

  • 23. データ分析から逆提案への進化
    見学者の行動データや個別アンケート分析をもとに「こんな間取り・設備もご覧になりますか?」と逆提案することで、「知っているだけ」「見ただけ」で終わるのを防げます。

【実践企業事例】成功工務店に学ぶ、継続成長の公式

  • ・年間イベントスケジュールを半年前から組み立て、「次の来場理由」を絶えず用意することで、閑散期の来場維持に成功した工務店A
  • ・スタッフ同士のロールプレイングや接客トレーニングを月例で実施し、体験価値を分厚くした結果、成約率2倍を実現した工務店B
  • ・地域交流スペース化と、人気飲食店とのコラボ企画など「広告費ゼロ」集客の持続的仕組み化に成功した工務店C

まとめ

モデルハウスの集客課題解決は、単なるイベント開催や宣伝強化といった単発の施策だけでは達成できません。本記事で紹介した「現状把握」「ターゲット設定」「体験価値の設計」「デジタル施策」「効果測定・改善」「新たな活用法の模索」という一連のステップを実行することで、持続的かつ着実な成果へとつながります。集客の悩みに寄り添い、一歩一歩具体的なアクションを積み重ねていくことが、自社モデルハウスの“地元で選ばれる理由”になります。
今からでも遅くありません。まずは「現状データの振り返り」から始め、少しずつ改善アクションを重ねてみてください。必ずや未来の来場者・顧客に選ばれる、強いモデルハウス運営を実現できるでしょう。あなたの挑戦を心から応援しています。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

商品の差別化へ!制振装置はこちらから →耐震・制振装置

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