電子書籍読み放題は当たり前になるか?
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電子書籍
画像はwikipediaより
音楽のストリーミング配信サービスのSpotify。
スウェーデンで創業され、2015年現在7500万人を超えるユーザーがいるそうですね。日本ではまだサービスが提供されていませんが、登録する方法はあるようで。日本上陸ももうすぐでしょうね。音楽の定額サービスは、LINE MUSIC、Apple Music、Google Play Musicなどもサービスを開始していて、ますます話題になっています。
そんな中で、300~600円程度の月額料金で電子書籍や雑誌電子版が読み放題になる「定額電子書籍読み放題サービス」が始まっています。
以前のブログでも書きましたが、電子書籍のデータ数はまだまだ少ないのが現状です。アメリカではすでに電子書籍の売上が失速しているという記事も見かけます。http://www.g-rexjapan.co.jp/blog2/?p=556
電子化が進まない理由は色々ありますが、作家さんによってはご本人や遺族の意向等で電子化がされない方もいますね。故・三島由紀夫氏などがそうです。それでも長らく電子化されなかったのが一気に電子化された、大江健三郎氏のような例もあります。電子書籍検索用データベースを展開するhon.jpの発表では、国内の電子書籍の新規発行点数は月1万点のペースで増えており、2016年中に100万点に及ぶと言われています。
電子書籍は失速するのか、伸びていくのか、まだまだ揺れ動いているというのが現状ですね。
そんな中で始まっているのが「定額電子書籍読み放題サービス」です。
米アマゾンでは、月10ドルで電子書籍60万タイトルとオーディオブック8,000タイトルが読み放題・聴き放題になる「Kindle Unlimited」を開始しました。ヤフージャパンが手がける「Yahoo!ブックストア」は月額400円で、無料のものも含めて2万8234冊が読み放題になるそうです。コミックは1万3764冊、一般書籍は6,441冊ということで、やっぱりコミックが多いわけですが、読み放題ともなれば一般書籍を読みたいユーザーも増えて、出版社側も電子化を進めなくてはいけない状況になりそうですね。
こういったプラットフォームが出来てくると課題となるのが、音楽ストリーミングサービスでもあったような「従来の販売形式を崩壊させる」といった業界の懸念による、音源提供の拒否といったようなこと。本で言えば電子化の拒否ですね。新しいモデルにより、既得権益が脅かされる人たちもいるわけですが、そこはユーザー第一で考えて頂きたいものです。とはいえ、既存モデルに関わるみなさんにもメリットがある仕組みが必要。その落とし所を考えていきたいです。
本はとても大切な知識や知恵の結晶ですから。より多くの人が共有できるようになるといいですね。
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