固定金利と変動金利の違いを徹底比較!あなたに合った住宅ローン金利の選び方
公開日: : 家づくりのお役立ち情報
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住宅ローンの申し込みで最も悩むポイントの一つが「固定金利か変動金利か」の選択です。この選択一つで、今後何十年もの返済額が大きく変わってくるため、慎重に検討したいところ。でも「金利のタイプによって何が違うの?」「どちらを選ぶべき?」と頭を抱えていませんか?
マイホーム購入は人生最大の買い物。特に小さなお子さんがいるご家庭では、将来の教育費との兼ね合いも考慮すると、より慎重な判断が必要です。このブログでは、住宅ローン初心者の方でも理解できるよう、固定金利と変動金利のメリット・デメリットを分かりやすく解説します。家族の将来を見据えた賢い選択ができるよう、具体的な事例や最新のデータを交えながら、あなたに最適な住宅ローン金利の選び方をご紹介していきます。
目次
・固定金利と変動金利の基本的な違いとは? ・それぞれのメリット・デメリットを徹底比較 ・あなたの家族構成や返済計画に合った金利タイプの選び方
固定金利と変動金利の基本的な違いとは?
「固定金利」「変動金利」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどう違うのか、イマイチピンとこない方も多いのではないでしょうか。まずは基本的な違いから見ていきましょう。
固定金利の特徴
固定金利とは、その名の通り、契約した金利が返済期間中ずっと変わらない金利タイプです。例えば、1.5%の固定金利で35年ローンを組んだ場合、35年間ずっと1.5%の金利が適用され続けます。
大きな特徴は「安定性」です。毎月の返済額が契約時に確定するため、家計の見通しが立てやすく、長期的な資金計画が立てやすいというメリットがあります。特に小さなお子さんがいるご家庭では、将来の教育費も考慮する必要があるため、毎月の住宅ローン返済額が固定されていることで安心感が得られます。
ただし、固定金利は基本的に変動金利より高めに設定されています。2024年10月現在、主要銀行の住宅ローン金利を見ると、全期間固定金利は平均して1.5%〜2.5%程度となっています。これは、金融機関が長期間のリスクを見込んで設定しているためです。
変動金利の特徴
一方、変動金利は市場の金利動向に合わせて定期的に見直される金利タイプです。多くの金融機関では、半年ごとに適用金利が見直されます。
変動金利の最大の特徴は「金利の安さ」です。2024年10月現在、主要銀行の変動金利は0.5%〜1.0%程度と、固定金利と比べてかなり低い水準に設定されています。そのため、固定金利と比較すると、少なくとも当初は毎月の返済額を抑えられるメリットがあります。
しかし、市場金利が上昇すると、住宅ローンの金利も上昇し、返済額が増える可能性があります。例えば、1995年から2000年にかけて変動金利を選んだ方は、金利上昇によって返済額が1.5倍近くになったケースもありました。もっとも、近年は金利が低水準で安定しており、大幅な金利上昇は見られていません。
金利タイプによる返済額の違い
具体的な数字で見てみましょう。3,500万円を35年ローンで借りた場合の毎月の返済額の違いを比較します。
- 固定金利2.0%の場合:約106,000円/月(総返済額:約4,450万円)
- 変動金利0.7%の場合:約87,000円/月(総返済額:約3,650万円)
上記の例では、変動金利を選ぶと毎月約19,000円、総返済額で約800万円もの差が出ることになります。ただし、これは変動金利が35年間変わらないと仮定した場合の計算です。実際には変動する可能性があるため、単純な比較はできません。
また、近年では「固定期間選択型」という、当初の一定期間(3年、5年、10年など)は固定金利、その後は変動金利に切り替わるというタイプも人気です。このタイプは、当初の固定期間中は返済額が確定し、その後は市場金利に応じて変動するというハイブリッド型の住宅ローンです。
金利タイプの違いを理解したところで、次はそれぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
それぞれのメリット・デメリットを徹底比較
住宅ローンの金利タイプを選ぶ際には、それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解することが大切です。ここでは、固定金利と変動金利のメリット・デメリットを詳しく解説します。
固定金利のメリット
1. 返済額の安定性と予測可能性
固定金利の最大のメリットは、金利が上昇しても返済額が変わらないことです。契約時に決まった返済額が借入期間中ずっと続くため、家計管理がしやすく、将来の資金計画も立てやすくなります。
特に、これから子育てや教育費がかかる時期を迎えるご家庭にとって、住宅ローンの返済額が固定されていることの安心感は計り知れません。「子どもの進学時期に住宅ローンの返済額が上がったらどうしよう」という不安がなくなります。
2. 金利上昇リスクへの備え
日本では長らく低金利が続いていますが、将来的に金利が上昇する可能性は否定できません。金利が大幅に上昇した場合、変動金利を選んだ方の返済負担は重くなりますが、固定金利なら影響を受けません。
例えば、2008年のリーマンショック以前は、変動金利でも3%を超える時期がありました。仮に現在の0.7%から3%に上昇すると、3,500万円の35年ローンの場合、毎月の返済額は約87,000円から約147,000円へと約60,000円も増加することになります。
3. 心理的な安心感
変動金利は常に金利動向を気にする必要がありますが、固定金利ならその心配はありません。「金利が上がるかも」というストレスから解放され、精神的にも安心して返済を続けることができます。
固定金利のデメリット
1. 金利水準の高さ
固定金利は変動金利と比べて金利水準が高いのが最大のデメリットです。前述の通り、固定金利と変動金利では0.5%〜1.5%程度の差があるのが一般的です。
2. 金利低下の恩恵を受けられない
固定金利を選んだ後に市場金利が下がっても、その恩恵を受けることができません。例えば、2.0%で固定金利を選んだ後に市場金利が大幅に下がり、変動金利が0.5%になったとしても、固定金利のままでは金利は変わりません。
3. 繰り上げ返済や借り換えの際の手数料が高い場合がある
固定金利は、繰り上げ返済や借り換えの際の手数料が変動金利より高く設定されていることがあります。特に全期間固定金利の場合、中途解約すると手数料がかかる金融機関が多いため、注意が必要です。
変動金利のメリット
1. 低金利の恩恵をすぐに受けられる
変動金利の最大のメリットは、現在の低金利の恩恵をすぐに受けられることです。固定金利と比べて、当初の返済額を大幅に抑えることができます。
2. 金利低下時の恩恵も受けられる
契約後に市場金利が下がれば、変動金利も下がるため、さらに返済負担が軽減される可能性があります。近年の日本では超低金利政策が続いており、変動金利を選んだ方が結果的に得をしたケースが多いのも事実です。
3. 繰り上げ返済や借り換えの手数料が比較的安い
変動金利は、固定金利と比べて繰り上げ返済や借り換えの際の手数料が安く設定されていることが多いです。そのため、余裕資金ができた時に柔軟に返済計画を見直しやすいというメリットがあります。
変動金利のデメリット
1. 返済額の変動によるリスク
変動金利最大のデメリットは、金利上昇によって返済額が増える可能性があることです。特に、日本は長期間の低金利が続いているため、「いつか金利は上がるのでは?」という懸念は常にあります。
2. 金利上昇時の返済負担増加
金利が上昇すると、返済額も増えます。ただし、多くの金融機関では、返済額の急激な増加を防ぐために「返済額の上限」を設けています。一般的には、5年間で返済額の増加は1.25倍までとされていることが多いですが、金利上昇が長期間続くと、徐々に返済額が増加していく可能性があります。
3. 将来の家計計画が立てにくい
変動金利は将来の返済額が確定しないため、長期的な家計計画が立てにくいというデメリットがあります。特に教育費など大きな出費が予想される時期に返済額が増加すると、家計を圧迫する恐れがあります。
固定期間選択型のメリット・デメリット
近年人気の「固定期間選択型」は、固定金利と変動金利の中間的な性格を持っています。
メリット
- 当初の固定期間中は返済額が確定するため、ある程度の安定性がある
- 固定金利よりも金利が低めに設定されていることが多い
- 固定期間終了後に金融情勢に応じて再度金利タイプを選択できる場合がある
デメリット
- 固定期間終了後の金利動向によっては返済額が増加する可能性がある
- 固定期間と変動期間の金利差によっては、トータルコストが高くなる場合もある
以上のように、それぞれの金利タイプにはメリット・デメリットがあります。次に、あなたの家族構成や返済計画に合った金利タイプの選び方を詳しく見ていきましょう。
あなたの家族構成や返済計画に合った金利タイプの選び方
「固定金利と変動金利、どちらが良いの?」という問いに対する正解は一つではありません。ご家族の状況や将来の計画、リスクに対する考え方によって、最適な選択は変わってきます。ここでは、あなたの状況に合った金利タイプの選び方をご紹介します。
家族のライフステージと金利選び
1. 小さなお子さんがいるファミリー世帯の場合
小学生のお子さんがいるご家庭では、今後10〜15年の間に教育費のピークを迎えます。中学・高校、さらには大学進学と、教育費は徐々に増加していきます。
このような場合、少なくとも教育費のピーク時期までは返済額の見通しを立てやすい「固定金利」や「10年固定期間選択型」などが安心です。返済額の変動リスクを抑えることで、教育費との両立がしやすくなります。
実際、子育て世代の多くは、変動金利の安さに魅力を感じつつも、将来の教育費との兼ね合いから固定金利を選ぶケースが多いようです。ある調査によれば、小学生以下の子どもがいる世帯の約65%が全期間固定金利または10年以上の固定期間選択型を選んでいるというデータもあります。
2. 共働き世帯の場合
共働きで収入に余裕がある場合は、多少の金利上昇にも対応できる可能性が高いため、当初の返済額を抑えられる「変動金利」も選択肢になります。
ただし、将来的に片方が仕事を減らす予定がある場合(例:子どもの成長に合わせて)は、その時期の家計状況を見据えた選択が必要です。収入減少が見込まれる時期に金利上昇が重なると、家計を圧迫する恐れがあります。
3. 45歳以上でローンを組む場合
40代後半以降でローンを組む場合、定年までの返済期間が限られるため、毎月の返済額はどうしても高くなりがちです。そのため、少しでも返済額を抑えたい場合は「変動金利」が選択肢となることが多いです。
ただし、退職後の収入減少も考慮する必要があります。可能であれば、退職前にローンを完済できるプランを立てるか、退職後の返済負担が軽くなるよう計画することが重要です。
返済計画と金利選び
1. 長期返済の場合(30年以上)
返済期間が30年以上と長期にわたる場合、その間の金利変動リスクは小さくありません。そのため、全期間の固定金利か、少なくとも前半15〜20年は固定金利というプランが安全策です。
特に「変動金利が上がったらどうしよう」という不安が強い方は、多少金利が高くても固定金利を選ぶことで心理的な安心感を得られます。住宅ローンは長期にわたるため、「返済のストレス」も重要な検討要素の一つです。
2. 繰り上げ返済の予定がある場合
ボーナスなどを活用して積極的に繰り上げ返済をする予定がある場合は、「変動金利」の方が手数料が安く、柔軟性が高いことが多いです。
また、繰り上げ返済によって総返済期間を短縮できれば、金利上昇リスクにさらされる期間も短くなるため、変動金利のリスクを軽減できます。
3. 住宅購入後数年以内に住み替えや売却の可能性がある場合
転勤の可能性が高い方や、数年以内に住み替える可能性がある場合は、短期間の居住を前提とした選択が合理的です。この場合、当初の返済額が少ない「変動金利」や「短期固定金利」を選ぶことで、総返済額を抑えられる可能性が高くなります。
金利の見通しと自分のリスク許容度で選ぶ
金利タイプを選ぶ際には、将来の金利動向の見通しと、自分自身のリスク許容度も重要な判断材料になります。
1. 将来の金利見通し
長年続いた日本の低金利政策も、2022年以降は少しずつ転換の兆しが見られます。日銀はマイナス金利政策を2023年に解除し、今後も段階的な金利引き上げの可能性が指摘されています。
ただし、急激な金利上昇は経済に大きな影響を与えるため、仮に金利が上昇するとしても、緩やかな上昇にとどまるとの見方が主流です。金融機関や経済アナリストの多くは、「今後5年程度は大幅な金利上昇はないだろう」と予測しています。
2. 自分のリスク許容度を知る
金利上昇に対する不安が強く、「返済額が増えたらどうしよう」と心配な方は、多少金利が高くても固定金利を選ぶ方が精神的に安心できます。
一方、「ある程度の金利上昇なら家計に余裕で対応できる」という方や、「将来的に収入増が見込める」という方は、当初の返済額を抑えられる変動金利も選択肢になります。
具体的な判断基準の例
以下のような条件に当てはまる方は、固定金利を検討されることをおすすめします:
- 家計に余裕があまりなく、返済額の増加に対応するのが難しい
- 今後10〜15年間に教育費などの大きな出費が予定されている
- 金利上昇に対する不安が強い
- 長期的な返済計画を立てたい
- 家計の安定性を最優先したい
一方、以下のような条件に当てはまる方は、変動金利も選択肢となります:
- 収入に余裕があり、ある程度の金利上昇にも対応できる
- 積極的に繰り上げ返済をする予定がある
- 数年以内に住み替えや借り換えの可能性がある
- 当初の返済額をできるだけ抑えたい
- 金融動向に興味があり、こまめにチェックできる
多くの方が選ぶ折衷案としては:
- 子どもの教育費がピークを迎える時期までは「10年固定」などの固定期間選択型を選び、その後の状況に応じて再検討する
- 借入額の一部は固定金利、一部は変動金利というように分散させる(ミックス型)
- 変動金利を選びつつ、金利上昇に備えて毎月の返済額より多めに返済資金を確保しておく
いずれにしても、ご自身の家計状況や将来設計、リスクに対する考え方を総合的に判断して決めることが大切です。
結論:あなたに合った金利タイプを選ぼう
固定金利と変動金利、どちらが良いかという問いに対する絶対的な正解はありません。それぞれの家庭の状況や価値観によって、最適な選択は異なるからです。
ただ、判断の際に押さえておきたいポイントをまとめると:
- 家計の安定性を優先するなら固定金利
教育費など将来の大きな出費が予定されているなら、返済額が変わらない固定金利が安心です。特に、小さなお子さんがいるご家庭では、将来の教育費に備える意味でも、固定金利や長期の固定期間選択型を検討されるとよいでしょう。 - 当初の返済負担を抑えたいなら変動金利
収入に余裕があり、ある程度の金利上昇にも対応できる場合や、積極的に繰り上げ返済をする予定がある場合は、変動金利も魅力的な選択肢です。 - 折衷案として固定期間選択型も検討を
「当初は固定、その後は変動」という固定期間選択型は、両方のメリットを取り入れた選択肢です。特に10年固定などは、子どもの教育費が本格化する時期までの家計の見通しが立てやすく、人気があります。 - 金融機関によって条件が異なる
同じ金利タイプでも、金融機関によって金利水準や各種手数料、団体信用生命保険の内容などが異なります。複数の金融機関の商品を比較検討することをおすすめします。 - 将来の借り換えという選択肢も忘れずに
将来的に金利情勢が変わった場合は、借り換えによって条件を見直すことも可能です。最初の選択が全てを決めるわけではないことも、心に留めておくとよいでしょう。
金利タイプの選択は、マイホーム購入における重要な決断の一つです。この記事が、あなたとご家族にとっての最適な選択の一助となれば幸いです。何よりも大切なのは、無理のない返済計画を立て、家族みんなが安心して暮らせる住まいを実現することです。
住宅ローンの選択に迷ったときは、金融機関の担当者に相談するだけでなく、中立的な立場のファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。専門家の客観的なアドバイスも参考にしながら、あなたの家族にとってベストな選択をしてくださいね。
ハウジングバザール運営アカウントです。
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