将来の暮らしを見据えて!駅近・交通アクセス重視の住まい選びポイント

公開日: : 最終更新日:2025/05/29 家づくりのお役立ち情報

   

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「子どもが大きくなったら車を手放すかも…」そんな将来を見据えて、住まい選びをされていますか?マイホーム計画は今の生活だけでなく、10年後、20年後の暮らしまで考慮することが大切です。特に交通アクセスの良さは、車に頼らない生活になったとき、その重要性が格段に増します。

現在、小さなお子さんがいるご家庭では車が必須と感じるかもしれませんが、子どもが独立したり、ご自身やパートナーが高齢になったりすると、状況は大きく変わります。年齢を重ねると車の運転に不安を感じる方も増え、「駅やバス停までどれくらいの距離か」という点が生活の質を左右する重要な要素となります。

本記事では、将来を見据えた住まい選びにおいて、特に「駅近」「交通アクセスの良さ」に注目し、どのような点に気をつければよいのか、詳しく解説します。住宅ローンを組んで長く住む家だからこそ、将来の交通アクセスについてもしっかり考慮して、後悔のない選択をしましょう。

目次

・駅近・交通アクセス重視の住まい選びが重要な理由

・理想的な「駅近住宅」の条件とは?実際の距離感と選び方

・車に頼らない生活を実現するための住環境チェックリスト

駅近・交通アクセス重視の住まい選びが重要な理由

マイホームを購入する際に「駅から近い」「交通の便が良い」という条件は、多くの方が挙げる重要ポイントです。しかし、子育て世代の方々は「今は車があるから大丈夫」と考え、他の条件を優先させることも少なくありません。では、なぜ将来を見据えて交通アクセスを重視すべきなのでしょうか?

年齢を重ねると変わる移動手段の重要性

統計によると、75歳以上のドライバーによる事故は増加傾向にあり、運転免許の自主返納件数も年々増加しています。警察庁の統計では、2023年の免許返納者数は約60万人に達し、その多くが70代以上となっています。これは多くの高齢者が「安全のために運転を控えたい」と考えているということです。

また、国土交通省の調査によれば、65歳以上の高齢者の約4割が「車の運転に不安を感じる」と回答しています。特に都市部では「免許を返納しても生活に支障がない」と考える方が多く、その理由として「公共交通機関が充実している」ことが挙げられています。

つまり、現在は車が必須の生活スタイルでも、将来的には公共交通機関を利用する機会が増える可能性が高いのです。そのとき、駅やバス停までの距離が遠ければ、日常生活に大きな支障をきたすことになります。

マイホームの資産価値と駅からの距離の相関関係

不動産の価値を考える上でも、駅からの距離は非常に重要な要素です。一般的に「駅から徒歩10分以内」の物件は人気が高く、資産価値も維持されやすい傾向にあります。

不動産経済研究所の調査によれば、首都圏の中古マンションの場合、駅から徒歩5分以内と15分以上では、売却時の価格差が約20%も開くというデータがあります。つまり、将来住み替えや売却を考えた場合でも、駅近物件のほうが有利なのです。

さらに、住宅ローンの返済が終わる頃には、お子さんは独立し、ご夫婦二人の生活になっていることが多いでしょう。そのタイミングで「今の家は広すぎる」「階段の上り下りが大変」など、住み替えを検討するケースも少なくありません。その際、駅近の物件であれば売却しやすく、次の住まいへの移行もスムーズに進めやすいのです。

子どもの成長と交通アクセスの関係

「子どもがいるから今は車が必要」と思われるかもしれませんが、子どもの成長と共に交通アクセスの重要性は増します。小学校高学年から中学生になると、習い事や友人との外出が増え、公共交通機関を利用する機会も多くなります。

15歳~18歳の青少年の約65%が週に3回以上公共交通機関を利用しているというデータもあります。駅やバス停が近ければ、子どもの行動範囲が広がり、送迎の負担も軽減されます。

特に受験期には、学校や塾への通学時間が重要になります。駅から遠い場所に住んでいると、保護者の送迎負担が増え、子ども自身の時間的ロスも大きくなります。住まい選びは、子どもの教育環境にも大きく影響するのです。

万が一の際の安心感

健康面での不安が生じたとき、医療機関へのアクセスの良さは非常に重要です。特に緊急時には、公共交通機関で迅速に移動できることが安心につながります。

国内の調査では、60代以上の方の約70%が「医療機関へのアクセスの良さ」を住まい選びの重要条件として挙げています。特に慢性疾患を持つ方は定期的な通院が必要になるため、交通の便の良さは生活の質に直結します。

車に頼らなくても病院に通えるような住環境を選ぶことで、将来の不安を大きく軽減することができるでしょう。

理想的な「駅近住宅」の条件とは?実際の距離感と選び方

「駅近」といっても、その定義は人によって異なります。不動産広告では「駅徒歩5分」「駅徒歩10分」などと表示されていますが、実際にはどの程度の距離が理想的なのでしょうか?また、単に駅からの距離だけでなく、考慮すべき点は他にもあります。

「駅近」の定義と実際の距離感

不動産業界では一般的に、駅から徒歩10分以内(約800m)を「駅近」と表現することが多いようです。特に徒歩5分以内(約400m)であれば「駅至近」とも呼ばれ、非常に利便性が高いとされています。

しかし、実際に歩く時間は人によって異なります。不動産広告の「徒歩○分」は、一般的に分速80mで計算されています。高齢者の場合、平均歩行速度は分速50~60m程度といわれており、広告の表示より1.3~1.6倍ほど時間がかかると考えるべきでしょう。

つまり、広告で「駅徒歩10分」と表示されている物件は、高齢になると15~16分ほどかかる可能性があります。雨の日や荷物が多い日はさらに時間がかかるでしょう。将来を見据えるなら、現在の感覚よりも余裕をもって考えることが大切です。

単なる距離だけでなく「歩きやすさ」も重要

駅からの距離だけでなく、その道のりの「歩きやすさ」も重要な判断基準です。例えば、次のような点をチェックしてみましょう。

・坂道や階段がないか ・歩道が整備されているか ・夜道は明るく安全か ・雨天時に濡れずに歩けるシェルターはあるか ・休憩できるベンチはあるか

特に高齢になると、わずかな坂道でも負担に感じることがあります。国土交通省のバリアフリー基準では、望ましい勾配は5%以下(20メートル進むごとに高さ1メートル以下の上り)とされています。物件見学の際は、駅までの道のりを実際に歩いてみて、これらの点を確認することをおすすめします。

実際、ある不動産会社の調査では、60代以上の方の約80%が「駅までの道のりに坂道がない」ことを重視していると回答しています。距離以上に「歩きやすさ」が重要な判断基準となっているのです。

駅の利便性も確認しよう

駅そのものの利便性も重要なポイントです。特に以下の点をチェックしましょう。

・エレベーターやエスカレーターの設置状況 ・乗り換えの便利さ ・駅構内や周辺の商業施設 ・始発・終電の時間

駅に複数の路線が乗り入れていると、行動範囲が広がります。また、駅構内にスーパーやドラッグストアがあれば、日常の買い物も便利です。

特に注目したいのが駅のバリアフリー化です。国土交通省によると、2023年時点で1日の乗降客3,000人以上の駅では約92%でバリアフリー化が進んでいますが、小規模な駅ではまだ対応が遅れている場合もあります。将来、歩行が不自由になったり、車いすを利用したりする可能性も考慮して、エレベーターの設置状況なども確認しておくと安心です。

複数の交通手段を確保する視点

駅だけでなく、バス停の位置や路線も確認しておくことをおすすめします。駅までは少し距離があっても、バス停が近ければ、バスを利用して駅にアクセスできます。

また、コミュニティバスやデマンド型交通(予約制の乗合交通)が充実している地域もあります。自治体によっては、高齢者向けに交通費を補助する制度を設けているケースもあるので、物件周辺の公共交通網全体を把握しておくと良いでしょう。

国土交通省の調査では、65歳以上の方の約40%が「バスは駅より身近な交通手段」と回答しています。特に雨の日や体調のすぐれない日には、バスが大きな助けになるでしょう。

車に頼らない生活を実現するための住環境チェックリスト

駅やバス停までの距離だけでなく、日常生活を送る上で「車がなくても困らない環境か」という視点も重要です。将来、車を手放すことになっても安心して暮らせるよう、以下のポイントもチェックしておきましょう。

日常の買い物環境

食料品や日用品の買い物は、毎日の生活に直結します。以下のような点に注目して環境を確認しましょう。

・徒歩圏内にスーパーマーケットがあるか ・ドラッグストアは近くにあるか ・コンビニエンスストアの位置と営業時間 ・商店街や個人商店の有無

総務省の調査によると、高齢者の約70%が「徒歩15分以内に食料品店があること」を住環境の重要条件として挙げています。特に冬場や雨天時には、近距離での買い物の重要性が増します。

最近では宅配サービスも充実していますが、実店舗で商品を直接見て選びたいという需要は常にあります。また、近所の商店との日常的なコミュニケーションは、地域コミュニティとのつながりを生み、見守り機能としても役立ちます。

医療・健康施設へのアクセス

年齢を重ねると、医療機関への通院頻度が増える傾向にあります。以下のポイントを確認しておきましょう。

・かかりつけ医になる診療所は近くにあるか ・総合病院までのアクセス ・調剤薬局の位置 ・介護施設や高齢者支援サービスの充実度

厚生労働省の調査では、70歳以上の方の約60%が月に1回以上通院していると報告されています。定期的な通院が必要になったとき、交通の便が悪いと大きな負担になります。

特に専門的な治療が必要になったときのことを考え、総合病院へのアクセスも確認しておくと安心です。公共交通機関で30分以内に到着できる範囲に総合病院があれば理想的でしょう。

公共施設・娯楽施設へのアクセス

充実した老後を過ごすためには、趣味や社会活動を続けられる環境も重要です。

・図書館や公民館の位置 ・カルチャーセンターやスポーツ施設 ・公園や散歩コースの有無 ・レストランや喫茶店などの飲食店

内閣府の高齢社会白書によると、定期的に外出し社会活動に参加している高齢者ほど、健康寿命が長い傾向にあることが報告されています。家の近くに気軽に立ち寄れる施設があれば、活動的な生活を続けやすくなります。

特に図書館や公民館などの公共施設は、様々な講座やイベントが開催されており、新たな趣味や人間関係を広げる場としても活用できます。物件見学の際は、周辺の公共施設についても調べておくことをおすすめします。

地域コミュニティの活力

車を手放した後の生活を支えるのは、地域のつながりも重要な要素です。

・自治会や町内会の活動状況 ・地域のイベントや祭り ・高齢者向けの見守りサービス ・ご近所付き合いの雰囲気

国土交通省の調査では、高齢者の約65%が「地域のつながりが強い」ことを住み続けたい理由として挙げています。特に独居高齢者にとって、地域の見守りネットワークは大きな安心感につながります。

物件見学の際は、不動産業者だけでなく、可能であれば近隣住民から地域の雰囲気を聞いてみるのも良いでしょう。自治体によっては、高齢者向けの見守りサービスや買い物支援サービスを提供しているケースもあります。

スマートな住宅設備も検討

最近では、ICT技術を活用したスマートホームも増えています。将来的な移動の負担を減らすためには、以下のような設備も検討する価値があります。

・オンライン注文・決済システム ・遠隔医療サービスへの対応 ・見守りセンサーや緊急通報システム ・ロボット掃除機などの家事支援機器

総務省の情報通信白書によると、65歳以上のインターネット利用率は年々上昇しており、2023年には約70%に達しています。今後さらに普及が進み、オンラインサービスを活用した生活支援が一般化していくでしょう。

現在はそれほどデジタル機器に詳しくなくても、将来的には利用する可能性は十分にあります。光回線などの通信環境が整った住宅を選ぶことも、将来への投資と言えるでしょう。

まとめ:将来を見据えた住まい選びで、快適な老後を実現

マイホーム選びは、現在の生活だけでなく、10年後、20年後の暮らしも見据えて考えることが大切です。特に「駅近」「交通アクセスの良さ」は、年齢を重ねるにつれてその重要性が増していきます。

住宅ローンの返済期間は通常20~35年と長期にわたります。その間に子どもは成長して独立し、ご自身やパートナーも高齢になります。「今は車があるから大丈夫」と思っても、将来的には公共交通機関への依存度が高まる可能性が大きいのです。

理想的な住まい選びのポイントをまとめると、次のようになります。

  1. 駅から徒歩10分以内(高齢時の歩行速度を考慮すると5~7分が理想)
  2. 駅までの道のりが平坦で歩道が整備されている
  3. バス停も近く、複数の交通手段が確保できる
  4. 日常の買い物や医療機関へのアクセスが良い
  5. 公共施設や娯楽施設が充実している
  6. 地域コミュニティが活発で、支え合いの雰囲気がある

これらのポイントを押さえた住まい選びをすることで、将来車を手放すことになっても、不便さを感じることなく快適な生活を送ることができるでしょう。

住宅は人生最大の買い物と言われます。目先の条件だけでなく、長期的な視点で選ぶことで、老後まで安心して暮らせる住まいを手に入れてください。駅やバス停からの距離を重視した住まい選びは、将来のあなたへの大切な贈り物になるはずです。

   

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