子どもの独立後も快適に暮らせる! 将来を見据えた間取り計画の秘訣
公開日: : 家づくりのお役立ち情報
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マイホームを計画する際、多くの方が直面するのが「子どもが独立した後の空間をどうするか」という悩み。住宅ローンの返済が続く中、子ども部屋が不要になった後の広い家をどう活用すればよいのでしょうか。今、家族4人で必要な間取りも、10年後、20年後には家族構成とともに変化します。この記事では、将来のライフスタイルの変化を見据えた間取り計画のポイントや、実際の変更事例をご紹介します。子育て中の忙しい日々を過ごしながらも、将来の二人暮らしを想像して、長く快適に暮らせる住まいづくりのヒントを見つけてください。
目次
・将来の暮らしを見据えた間取り計画の重要性
・子ども独立後に対応できる間取りの工夫とは
・実例から学ぶ! 将来を見据えた間取り変更の成功事例
・まとめ:変化に対応できる住まいづくりのポイント
将来の暮らしを見据えた間取り計画の重要性
マイホームは一生に一度の大きな買い物。その計画段階で「将来」を意識することは、とても重要です。特に子育て世代の方々は、目の前の子どもたちの成長に合わせた間取りを第一に考えがちですが、住宅ローンの返済期間を考えると、子どもが独立した後も長く住み続けることになります。
住宅ローンと家族構成の変化を時系列で考える
一般的な住宅ローンの返済期間は35年。小学生のお子さんがいる家庭では、ローン返済が終わる頃には夫婦二人の生活になっていることが多いでしょう。
例えば、現在35歳の夫婦が小学校低学年の子ども2人と暮らすマイホームを購入したとします。35年ローンを組むと、完済時には夫婦ともに70歳になっています。その時点で子どもたちは40歳前後。独立して10年以上経っている計算になります。
国土交通省の住宅市場動向調査によると、マイホーム購入後20年以上経過した住宅オーナーの約65%が「間取りを変えたい」と回答しています。その主な理由が「子どもの独立による空き部屋の活用」なのです。
子どもの年齢から考える将来設計
子どもの年齢から逆算してライフステージの変化を考えてみましょう。
- 小学生の子ども→約10年後に大学進学や就職で独立の可能性
- 中学生の子ども→約7年後に独立の可能性
- 高校生の子ども→約3〜4年後に独立の可能性
こうして考えると、住宅ローンの返済期間のうち、「子どもと同居する期間」と「夫婦二人で暮らす期間」のバランスが見えてきます。実は多くの場合、夫婦二人で暮らす期間の方が長いのです。
空き部屋はただの「無駄なスペース」になりがち
子どもが独立した後、その部屋はどうなるでしょうか。国土交通省の調査によると、子どもが独立した後の部屋の使い方として多いのが「物置化」。せっかくのスペースが、単なる収納場所になってしまうケースが約40%もあるのです。
また、空き部屋を抱えることで発生する問題もあります:
- 余計な冷暖房費や光熱費の発生
- 掃除や手入れの手間増加
- 固定資産税の無駄な支払い(使用しない空間にも課税される)
将来を見据えた間取り計画をしておくことで、こうした「無駄」を減らし、ライフステージの変化に合わせて快適に暮らし続けることができるのです。
子ども独立後に対応できる間取りの工夫とは
子どもの独立後も快適に暮らせる住まいにするためには、設計段階からいくつかの工夫を盛り込んでおくことが大切です。以下に、将来の変化に対応できる間取りのポイントをご紹介します。
可変性のある間取り設計の基本
将来の間取り変更を見据えた設計のポイントは「可変性」にあります。具体的には次のような工夫が効果的です。
1. 間仕切り壁を構造壁にしない
家の強度を担保する「構造壁」は簡単に取り除けません。そのため、将来変更したい可能性のある壁は、最初から非構造壁(間仕切り壁)として設計してもらいましょう。特に子ども部屋の間仕切りは、将来的に取り払える可能性を考慮するとよいでしょう。
2. スケルトン・インフィル設計を取り入れる
「スケルトン」(建物の骨組み部分)と「インフィル」(内装・設備部分)を分けて考える設計手法です。構造体と内装を分離することで、将来のリフォームがしやすくなります。ハウスメーカーによっては「フレキシブルプラン」「可変型間取り」などの名称で提案しているケースもあります。
3. 引き戸や可動間仕切りの活用
ドアの種類も重要です。開き戸より引き戸の方が部屋の連続性を生み出しやすく、将来的に広い空間として使いたい場合に有利です。また、可動間仕切りを採用しておけば、簡単に空間を仕切ったり一体化させたりできます。
将来を見据えた子ども部屋の計画
子ども部屋は将来的に用途変更する可能性が高い場所です。以下のような計画を検討してみましょう。
1. 子ども部屋は将来統合できる配置に
子ども部屋は、将来的に一つの大きな部屋として使えるよう、隣接して配置することをおすすめします。間の壁を非構造壁にしておけば、将来的に取り払って広いスペースにすることが可能です。
2. 最初から多目的室として計画する
子ども部屋を「子ども専用」ではなく、「家族の多目的スペース」として計画しておくのも一つの方法です。例えば、リビング学習スタイルを取り入れ、子どもが小さいうちは学習スペースとして、成長に合わせて個室として、独立後は趣味の部屋や在宅ワークスペースなどに変化させられるようにしておくと便利です。
3. 独立型か隣接型か、将来の使い方を考える
子ども部屋を独立させた間取りにするか、リビングに隣接させるかも重要なポイントです。独立型は将来的に来客用の個室や賃貸スペースにしやすい一方、リビング隣接型は将来的にリビングを拡張するのに適しています。
将来活用しやすい設備計画
間取りだけでなく、設備計画も将来を見据えて考えることが大切です。
1. 水回りは集約して配置
キッチン、バス、トイレなどの水回りは集約して配置することで、将来的なリフォームコストを抑えられます。また、子ども部屋に水回りを近接させておくと、将来的に在宅ワークスペースや趣味の部屋など、多目的に活用しやすくなります。
2. コンセントや通信設備の余裕ある設置
将来的な用途変更を見据え、部屋のコンセントや通信設備は余裕をもって設置しておきましょう。特に子ども部屋は、将来的に在宅ワークスペースになる可能性も考慮して、通信環境を整えておくと安心です。
3. 収納スペースの工夫
子どもが独立した後でも使いやすい収納計画も重要です。例えば、子ども部屋に設ける収納は、将来的に趣味の道具や仕事道具などを収納できるよう、可変性のある造りにしておくとよいでしょう。
実例から学ぶ! 将来を見据えた間取り変更の成功事例
実際に子どもの独立後、間取りを変更した家庭の成功事例をご紹介します。これらの例から、具体的なアイデアやヒントを得ることができるでしょう。
事例1: 子ども部屋2部屋を統合して理想の書斎に
東京都在住の田中さん夫妻(60代)は、子ども2人が独立した後、隣接していた2つの子ども部屋の間仕切り壁を取り払い、広々とした書斎スペースに変更しました。
変更前: 6畳×2の子ども部屋が並んだ間取り 変更後: 12畳の広々とした書斎兼趣味部屋
ポイント:
- 子ども部屋の間の壁を非構造壁にしておいたため、比較的安価に撤去可能だった
- 両方の部屋に窓があったため、壁を取り払った後も明るい空間を確保できた
- 元々2部屋に分散していたコンセントが、広い一部屋になっても十分な数になった
田中さんのコメント: 「子どもたちが小さい頃から、いずれは趣味を楽しむ空間にしたいと考えていました。設計時に建築士さんとその希望を共有しておいたおかげで、スムーズにリフォームできました。今は夫が集めた本と私の手芸道具を同じ空間に置いて、それぞれの趣味を楽しんでいます」
事例2: 子ども部屋をリビング拡張で開放的な空間に
神奈川県の佐藤さん家族は、高校生の子どもが大学進学で独立したタイミングで、リビングに隣接していた子ども部屋をリビングと一体化させました。
変更前: リビング15畳+隣接する6畳の子ども部屋 変更後: 21畳の広々としたLDK
ポイント:
- 当初から可動式の間仕切りを採用していたため、簡単に空間を統合できた
- リビングの延長として使えるよう、床材や天井の高さを揃えていた
- 子ども部屋側にもリビングと同じ空調設備を入れていたため、一体利用しやすい
佐藤さんのコメント: 「子どもの独立を機に、夫婦二人の時間を大切にしたいと思い、開放的な空間にリフォームしました。来客時も以前より広々とおもてなしができ、子どもが帰省した時も家族共有のスペースとして使えています。休日は日当たりのいい場所でゆっくり読書するのが楽しみになりました」
事例3: 2階の子ども部屋フロアを在宅ワークとゲストルームに活用
大阪府の山田さん夫妻は、2階にあった3つの子ども部屋を、在宅ワークスペースとゲストルームに変更しました。
変更前: 2階に6畳の子ども部屋が3部屋 変更後: 8畳の在宅ワークオフィス+8畳のゲストルーム+収納スペース増設
ポイント:
- 3部屋のうち2部屋の間の壁を取り払い、それぞれ用途別の空間に
- 残りの1部屋は壁面を収納スペースに変更し、全体の収納力をアップ
- 在宅ワークスペースには、計画的に配置していた通信回線を活用
山田さんのコメント: 「コロナ禍をきっかけに在宅ワークが増え、子どもが独立したタイミングで思い切ってリフォームしました。設計時に『いずれ在宅で仕事をするかもしれない』と考え、各部屋にLAN配線を入れておいたことが大正解でした。また、実家の親が高齢になってきたので、ゲストルームを設けたことで気軽に泊まりに来てもらえるようになりました」
事例4: 子ども部屋を賃貸アパートメントとして活用
京都府の木村さん夫妻は、独立型の子ども部屋だった2部屋を、賃貸用のアパートメントとして活用する選択をしました。
変更前: 玄関から独立してアクセスできる子ども部屋2部屋 変更後: 1Kアパートメント2戸
ポイント:
- 設計時から「将来は賃貸にできるように」と考え、独立した動線で子ども部屋を配置
- トイレ・浴室などの水回りも各部屋に隣接して配置していた
- 外部からのアクセス用に専用玄関を増設
木村さんのコメント: 「子どもたちが社会人になって独立する頃には自分たちも定年に近づくと考え、老後の収入源になるよう計画していました。最初からその構想があったので、必要な設備を入れておいたことで、比較的スムーズにリフォームできました。今は安定した家賃収入があり、住宅ローンの返済にも役立っています」
まとめ:変化に対応できる住まいづくりのポイント
子どもの独立後も快適に暮らせる家づくりのポイントをまとめます。
計画段階から将来を見据える
マイホーム計画の段階から、家族構成の変化を時系列で考えることが重要です。35年ローンを組むなら、その間のライフステージの変化をしっかりイメージしましょう。特に子育て中の忙しい毎日では見落としがちな「子どもが独立した後の生活」をイメージすることで、長期的に快適な住まいを実現できます。
可変性のある間取り設計を取り入れる
間仕切り壁を構造壁にしない、引き戸や可動間仕切りを活用するなど、将来の変更に対応できる設計を取り入れましょう。特に子ども部屋は、将来的な用途変更が最も想定される場所です。隣接して配置する、リビングに近づけるなど、将来の使い方を見据えた配置を検討しましょう。
設備計画も将来を考慮
コンセントの配置や通信環境、水回りの位置など、設備計画も将来の用途変更を見据えて考えることが大切です。特に在宅ワークや趣味活動などの可能性を考慮した設備計画は、将来の暮らしの質を大きく左右します。
ハウスメーカーや設計士とのコミュニケーションを大切に
住まいづくりのプロフェッショナルとのコミュニケーションも重要です。「将来こうなったらこう使いたい」という希望をしっかり伝え、アドバイスをもらいましょう。多くのハウスメーカーや設計士は、長期的な視点での住まいづくりの経験やノウハウを持っています。
住宅は一生に一度の大きな買い物です。目の前の生活だけでなく、10年後、20年後の暮らしも想像しながら計画することで、長く愛せる住まいが実現します。子育て中の忙しい日々ですが、将来の二人暮らしも見据えた住まいづくりを心がけ、ライフステージの変化に柔軟に対応できる家で、いつまでも快適な暮らしを実現してください。
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