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アフターフォローで顧客をファンに!リピート・紹介を増やす方法

公開日: : 工務店 経営

「せっかく新築やリフォームを担当しても、お客様が一度きりで終わってしまう…」「どうすれば選ばれ続ける工務店になれるのか?」これは多くの工務店経営者が抱える根本的な課題です。価格競争に陥らず、長く選ばれるためには、単なる施工品質にとどまらず、「その後」に目を向けること、つまりアフターフォローの質が大きな差を生み出します。さらに、その積み重ねがリピート紹介の連鎖を生み、売上と信頼の安定化につながります。
この記事では、アフターフォローを強化しつつ、リピート紹介を自然に増やしていくための「具体的で実践的な戦略」を、経営者目線・現場目線の双方から詳しく解説します。「何を」「どの手順で」「どれほど効果があるのか?」――読者の皆様が今すぐ実行できる再現性の高いノウハウと、長期的に成功しつづける仕組み作りのコツをお届けします。本記事を読むことで、既存顧客が「熱心なファン」となり、新しいお客様を自ら連れてきてくれる、そんな理想の未来像を実現する道筋が見えてきます。

リピート紹介の「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

工務店におけるアフターフォローの重要性は年々高まっています。しかし、単にサービスを提供して終わるのではなく、その後のお付き合いこそが本当の信頼関係を生み出し、リピート紹介という連鎖を作り出します。ここでは、まず「なぜアフターフォローが必要なのか」「どんな仕組みが今すぐ実践できるのか」を、ステップ形式で徹底解説します。

1. アフターフォロー導入の基本認識 ― なぜ今「その後」が重要なのか

  • 住宅やリフォームは、お客様にとって大きな投資です。そのため、施工が終わっても「本当に大丈夫?」「困ったとき誰に相談すればいい?」という不安を抱えがちです。アフターフォローを怠れば、こうした不安が積み重なり、不満や他社乗り換えにつながる危険性もあります。長期保証や定期点検、専門的な相談にすぐ対応できる体制を築くことが第一歩となります。

2. ステップで学ぶアフターフォロー体制の構築方法

  1. 顧客データベースの整備
    完工後すぐに「お客様情報」をデータベース化。住宅仕様、ライフスタイル、点検時期など、必要な情報を一元管理しましょう。これにより、個別に適したアフターフォロー提案が可能になります。
  2. 定期点検・リマインドの自動化
    1年点検、3年点検、5年点検…とあらかじめスケジュール設定し、リマインドメールやお手紙を自動発信できるシステムを導入しましょう。手作業だと抜けや漏れが発生しやすいため、デジタル化を積極的に取り入れます。
  3. 定番化した「暮らしサポート」イベント開催
    無料の住まい方セミナー、設備機器のメンテナンス講習会、季節ごとの光熱費節約アドバイスなど、日々の暮らしに寄り添うイベントを設けましょう。これが継続顧客との定期的接点となり、リピート紹介増加にもつながります。

3. アフターフォローを「仕組み」にすることで得られるメリット

  • 顧客一人一人の状況に合わせた適切なタイミングで寄り添うことで「あなたのことをよく覚えています」「大切に思っています」という信頼のメッセージが伝わります。これは、業界平均を上回るリピート紹介の割合を目指すうえで欠かせない基幹戦略です。
  • 問い合わせやトラブル発生時も、顧客情報が共有されていることで「いつ、どんな工事項目だったか」を即把握でき、迅速対応ができます。お客様の安心感向上が長期的なファン化へと直結します。

4. うまくいく工務店ほど実践する「小さな心遣い」

  • 防犯・防災グッズのプチギフトや、暮らしのレターをお届けするなど、「人対人」のあたたかさを感じさせるフォローを習慣化しましょう。小さな積み重ねが、他社との明確な差別化要素となります。

5. 活動記録を見える化して全社共有(仕組み化のキモ)

  • アフターフォロー活動を個人頼みではなく、「記録する・ナレッジ共有する」ことで、担当が変わっても一貫したサービス品質を保てます。スタッフ同士の意識統一にも役立ちます。

6. 実践例(現場の声・工務店経営者のエピソード)

  • ある地方工務店では、「毎年1回必ず住まいにうかがう」「家族構成の変化を積極ヒアリングして将来の増改築ニーズを掘り起こす」などの施策で、リピート紹介経由の売上が全体の3割を超えたという事例も。担当者の「寄り添い続ける姿勢」が決め手となっています。

アフターフォロー×リピート紹介:成果を最大化する具体的な取り組み

ここからは、アフターフォロー施策とリピート紹介の相乗効果で成果を極大化するための、より踏み込んだロードマップを提示します。「どうすれば紹介が自然発生的に増えるのか?」という経営者の悩みを紐解き、驚くほど実践しやすい方法を順序立ててご紹介します。また、よくある現場の疑問にもQ&A形式でズバリお答えします。

1. 顧客体験を高めるポイントを明確にする

  1. アフターフォロー設計段階で「感動体験」を仕込む

    「工事後すぐのご挨拶訪問」や、「半年後の不具合アンケート+改善サポート」など、想定を超えるサプライズや気配りを必ず1つ入れることで、顧客は強い印象を持ちやすくなります。これが、口コミやリピート紹介の起点となります。

  2. 施工現場~アフターフォロー担当者まで一貫対応

    工事中に頻繁に顔を合わせたスタッフが、引き渡し後も同じ温度感で相談役になることが理想です。分業制でそれが難しければ、チーム連携を密にして「誰にでも話せる安心感」を作りましょう。

2. ステップで学ぶリピート紹介の仕掛け方

  1. アンケート+レビュー活用

    引き渡しや点検のタイミングで「率直なご意見・ご要望」を3分で書ける簡易アンケートで収集。良い感想をいただけた場合は、ホームページやSNSで事例紹介(ご承諾のうえ)につなげることで、客観的な信頼証拠となります。

  2. 「紹介キャンペーン」は控えめに、でも確実に

    金品だけを目的にした紹介制度は逆効果になる場合もあるため、「大切なお知り合いに安心して勧めていただけるなら…」といった誠実なスタンスでリピート紹介を促しましょう。喜ばれるのは「暮らしのサポートグッズ」や「お食事券」など、日常へのちょっとしたプレゼントが多い傾向です。

  3. アフターイベントからの自然な紹介導線

    OB顧客ご家族限定の感謝祭・交流イベントを定期開催することで、新規検討者(顧客のご親族・ご友人)が参加しやすくなります。「あの工務店なら安心」と生の声が伝わる場を所々に仕掛けておくことがポイントです。

3. アフターフォロー担当チームの役割を明確化する

  1. 顧客とのコミュニケーション担当、メンテナンス技術者、マーケティング担当を明確に分け、各自が自分の役割を自覚して取り組みます。小規模事業者の場合も、「どのタイミングで・誰が・どのように」フォローするか標準化することで、現場が混乱しません。
  2. 担当者どうしの不在時バックアップ体制、申し送りノートの共有、スマートフォン活用による写真・メモの即時共有など、技術と工夫を合わせて全顧客をカバーします。

4. Q&A:現場からのよくある疑問に答えます

  • Q. アフターフォローのために人的コストがかかり過ぎないか?A. デジタル管理と、定期的な自動フォロー(DM・メール)を活用することで、少人数でも効率的にカバーできます。最初の仕組み化が重要です。
  • Q. 紹介につなげる「頼み方」が分からないA. 直接「知り合いを紹介してください」とストレートに伝えるよりも、「最後までご満足いただけた場合は、もし周りで住まいに悩む方がいらっしゃったらぜひ、当社の名前を思い出してください」と自然な流れで伝える方が好印象です。
  • Q. アフターフォロー内容がマンネリ化しがち。どう変える?A. 季節のイベントや新しい暮らし提案コンテンツを毎年見直すほか、顧客ごとに「子育て期」「シニア期」などのライフイベントを把握して個別化すると、新鮮な提案になります。

アフターフォローを継続的に成功させるための「次の一手」

アフターフォローやリピート紹介の第一歩を踏み出し、ある程度仕組み化できた後も、さらに効果を高めていくための工夫は常に必要です。ここでは、「成果の見える化」「社内外への評価」「改善と発展」の3本柱に沿って、持続可能な体制づくりを実践ポイント付きで解説します。

1. 効果測定:アフターフォロー施策を数字で把握する

  • 担当者ごと・イベントごとの「再発注率」「リピート紹介率」「クレーム発生件数」等を定期的に可視化し、優れた施策・改善点を数値で把握しましょう。Googleスプレッドシートなど無料ツールでも十分対応可能です。
  • 例えば、「点検後半年以内の紹介件数」「イベント後の再商談数」など、KPI(重要指標)を3つ程度設定して毎月集計します。何を続けるべきで、何を変えるべきかが明確になります。

2. 社内表彰・社外へのPRでさらに好循環を生み出す

  • 社内で「最も多くリピート紹介を生み出した担当者」や「顧客満足度No.1スタッフ」などを表彰し、好事例を全社で共有します。モチベーション向上、サービス品質向上の両輪となります。
  • ホームページやSNS、ニュースレター等で、実際のアフターフォロー事例や感動ストーリーを積極的に発信することで、既存顧客の満足度向上はもちろん、新規見込み顧客への安心材料にもなります。

3. 継続的な改善 ― 時代・顧客とともに成長する取り組み

  1. 毎年、「アフターフォロー実践事例」「顧客の声」からフィードバックを集め、新しいアイデア(オンライン勉強会、リモート点検、メンバー限定割引など)を柔軟に取り入れましょう。一度仕組みを作っても、それだけで終わらせないことが重要です。
  2. 小回りの利く経営判断を続けることで、他社との差別化とともに、「あの工務店はずっと親身になってくれる」という永続的なブランド構築にもつながります。

4. 成功している工務店の取り組み事例

  • 中堅工務店A社では、OB顧客限定アプリを開設し、点検依頼やチャット相談、イベント申込をスマートフォン完結。利便性の高さがファン化を呼び、リピート紹介が前年比150%に増加した実績があります。
  • 地元密着型のB社は、毎シーズン新しい「暮らし応援キャンペーン」を展開し、「今回は子供たちの防災教室」など時流に合わせたオリジナル企画で累計紹介数が継続して増加しています。

まとめ

工務店経営にとって、アフターフォローの質と継続こそがファン化・リピート紹介増加の鍵であることは、もはや業界常識です。しかし、その実践には「仕組み作り」と「現場のちょっとした工夫」が欠かせません。この記事では、顧客データの活用、イベントやスタッフ対応の個別最適化、継続的な評価・改善のステップと具体策まで、手順を明確に示してきました。今からできる小さなアクションを、一つひとつ積み重ねていくことで、貴社のファンは必ず増えていきます。リピート紹介による新規売上の自然増をはじめ、「この会社なら長く付き合いたい」と言われる存在になれるはずです。未来を切り開く第一歩を、今日からぜひ始めてください。

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浄法寺 亘

工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。 今動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」 ※8月実施予定。 住宅サイトの運営もしています。 福島県 喜多方市出身 県立会津高校卒 市立高崎経済大学卒 著書: 頼みたくなる住宅営業になれる本 https://x.gd/oatiM SDGsに取り組もう 建築業界編 https://x.gd/MXYJr とっておきの見込み客発掘法 https://x.gd/001or 主な講演: 鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」 リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト) 育英西中学校 その他住宅FCなど 活動実績 2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア 2020~ 木ッズ絵画コンクール
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この記事を書いた人

浄法寺 亘

工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。
今動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」
※8月実施予定。
住宅サイトの運営もしています。

福島県 喜多方市出身
県立会津高校卒
市立高崎経済大学卒

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr
とっておきの見込み客発掘法
https://x.gd/001or

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校
その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

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