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従業員を巻き込み、イベントを成功に導く方法

公開日: : 工務店 経営

工務店経営において、お客様の信頼を深めるためのイベント開催は今や欠かせない戦略となっています。しかし、「イベントを開いても集客や効果が思うように上がらない」「忙しい従業員が協力的にならない」など、多くの経営者が同じ悩みに直面しています。本記事では、イベントの意義を再確認しつつ、従業員巻き込みによってイベントがどのように変革し、成果最大化につながるのかを、現場で「すぐ実践できる手順」でお伝えします。読後には、自社の強みを活かしたイベント企画のヒントと、従業員一人ひとりのやる気を刺激する具体策が手に入ります。工務店ならではの現場課題や細やかな配慮にも着目し、「今度こそ成功させる」ための確実なノウハウを、ぜひご活用ください。

従業員巻き込みの「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

イベントは単なる集客施策ではなく、会社全体の一体感やブランド力向上に寄与する重要な取り組みです。しかし、現場でしばしば課題となるのが「従業員巻き込み」の不足です。ここでは、従業員を本気にさせる具体的手順を、「未経験者」「経験者」両方に対応した形で紹介します。

1. 従業員の視点に立った「現状分析」と課題整理

  • 従業員に普段感じているイベントへの不満や疑問をヒアリングします(アンケートや個別面談が効果的)。
  • 過去のイベントに関わった経験者から、関与時の困難・成功体験を共有してもらい、現状の「ギャップ」を可視化しましょう。
  • なぜ、従業員巻き込みが不足するのか(時間的負担、目的の不明確さ、評価の曖昧さなど)を洗い出し、書き出してください。

2. 明確な「目的設定」と従業員への意義浸透

  • イベントを開催する目的を「売上」「宣伝」だけでなく、「社員の成長」「地元への貢献」「自社らしさの発信」など多面的に定めます。
  • 目的を全体会議や朝礼、ポスター、社内SNSなどを使い、何度も周知してください。
  • 従業員各々の仕事とイベントの関連づけ――たとえば「大工リーダーの技術実演で自社の強みを伝える」など、各人に「自分ごと感」を生み出しましょう。

3. 巻き込みの設計:役割分担と小さな主導権

  • 従業員巻き込みは「全員同じ内容」では逆効果です。以下のポイントに注意して役割分担を行います。
    • 経験や適性に合わせ、受付・案内・体験コーナー・バックヤードなど具体的なポジションを設定。
    • 希望やチャレンジ精神を反映する「自薦」や「持ち回り」も活用。
    • 小規模な分科会で、従業員が「この部分は自分が指揮をとれる」小さな主導権を必ず持てるよう設計してください。

4. 実施の前段階での「小さな成功体験」づくり

  • 本番前に一部の内容を「社内ミニイベント」として実施し、成功体験を蓄積しましょう。
  • たとえば、初参加の従業員に「事前リハーサル担当」や「ポスター作り」など任せて、達成感を味わわせます。
  • 成功した内容は、社内表彰や朝礼でしっかり称賛し、全員に「イベントは工務店全員で挑むものだ」という雰囲気を作ります。

5. コミュニケーションと「期待度」コントロール

  • 意欲が下がりそうなタイミング(繁忙期や業務多忙時期)に、進捗報告やポジティブなフィードバックを意図的に増やしてください。
  • 上司からの一方通行でなく、従業員同士でもアイデアを出しやすいミーティング形式を取り入れると、現場感覚が反映されやすくなります。
  • 「やらされている」ではなく、「自分たちのイベント」という認識作りに注力しましょう。

イベント×従業員巻き込み:成果を最大化する具体的な取り組み

成功するイベントには、従業員巻き込みが不可欠です。ここでは、開催までと当日に向けた具体的なアクションプランを、ステップ方式で解説します。

ステップ1. イベント設計会議の開催 ― 従業員発のアイデアを積極採用

  • 経営層だけでなく、現場スタッフも含めた「イベント設計会議」を企画しましょう。
  • 「こんなイベントなら自分たちもやりたい」「この地域市場に響く体験は?」など、現場からの本音を引き出す進行役を立てると、巻き込み度合いが一気に高まります。
  • 簡単なアイデアシートやポストイットを使い、気軽に意見を出し合う形式が有効です。

ステップ2. 役割とスケジューリングの「見える化」

  • 曖昧なまま進めず、以下のような「見える化」を行うことがポイントです。
    • タスク分担表(担当者名、内容、期限)をホワイトボードや共有アプリ上に常時掲示。
    • 進捗管理は簡単な「○」「△」「×」でもよいので日々更新。
    • 従業員の業務とのバランスを配慮し、サポート体制や代理担当も事前設定。

ステップ3. オープンコミュニケーションの場をつくる

  • 「意見を言いやすい雰囲気」そのものが最大の巻き込み策です。
  • 進捗報告や課題点・工夫提案を話しやすくするため、月2回程度の「オープンミーティング」や「朝食会」を活用してください。
  • 経営層も参加し、従業員の努力や改善案に真摯な関心を持つ姿勢を見せましょう。

ステップ4. リーダーシップの分散 ― ミニチーム制の導入

  • 全てを一人に委ねず、例えば「体験コーナー」「来場者案内」「配布物」など、5人程度の「ミニチーム」を複数設定します。
  • 各チームにリーダーとサブリーダーを据えることで、新任従業員にも活躍の場と責任感を持たせます。
  • 各チームが目標と達成度を数値・事例で可視化し、チーム間で「良い事例」を発表し合いましょう。

ステップ5. 当日運営の「自己効力感」を高めるしかけ

  • 名札に「役割」だけでなく、本人考案のキャッチコピーや一言コメントを書いてもらうと、スタッフ間の緊張が和らぎ、自発的な交流が生まれます。
  • イベント会場内で「小さな決定権」――例:サービス追加の提案や来場者への臨機応変対応――を各自に任せ、現場判断の自主性を尊重してください。
  • 業務終了後は、チーム単位・全体で「感謝」と「振り返りタイム」を持ちます。失敗例も共有し、継続的な学びへとつなげてください。

従業員巻き込み×イベントに関するよくある質問(FAQ)

  • Q. 忙しい現場で本当に従業員が協力してくれるのか?
    A. 「主導権の一部委譲」「小さい成功体験の積み重ね」「役割と目的の明確化」により、従業員自身が意義を感じて主体的に動くようになります。負担のバランスや工夫が不可欠です。
  • Q. 従業員巻き込みを阻害する要因は?
    A. 忙しさや繰り返し感、評価不透明さ、単調な作業化などが主たる要因です。解消には、チーム制や工夫の余地を残すタスク設計、成果を認める場の確保などが有効です。
  • Q. 現場と経営者の意識差を埋めるコツは?
    A. 現場参加による「本音の対話」、アイデア採用の実績作り、イベント後の公平なフィードバックが重要なポイントです。

イベントを継続的に成功させるための「次の一手」

一度限りのイベント成功だけでなく、今後も継続的に成果を出し続けるには、どんなサイクル・工夫が求められるのでしょうか?ここでは、効果検証・改善・人材育成などの「その先の取り組み」を詳述します。

1. イベント評価と「見える振り返り」の仕組み

  • 評価は以下の3ポイントで実施しましょう。
    • 数値的な成果――来場者数、成約数、アンケート回収数など。
    • 従業員アンケート――満足度、主体的参加への評価、次回への希望。
    • 来場者の声――体験後の感想や他社との違いポイント。
  • データを「社内掲示」や資料化して透明化し、個人やチームごとにフィードバックの機会を設けます。
  • 改善提案は即実行できる小項目ごとにリスト化し、次回までに必ず一部をカイゼンしましょう。

2. 継続的な従業員スキルアップと「エンゲージメント」強化

  • イベントに関連する社内勉強会・ワークショップを開催します。たとえば「お客様対応」「接遇」「プレゼン」など、やや専門的なテーマも加えてみてください。
  • 新たな役割(イベントリーダー、フォト担当、SNS広報など)のローテーションを試み、チャレンジ精神を会社文化として根付かせます。
  • 「自分がイベントを大きく動かした」という実感が次世代の定着を促します。

3. モチベーション維持の秘訣 ― 表彰・報奨制度の活用

  • 従業員巻き込みが顕著な人やチームには、表彰・報奨(商品・褒め言葉・休暇など)の制度化をし、みなに周知します。
  • 称賛は小さな事例でも全体でシェアし、イベント直後のみならず普段の仕事にも波及する好循環を作りましょう。

4. イベントの多角的活用 ― リピート施策とブランド構築

  • イベントの内容や成果・裏話をSNS、ブログ、自社ニュースレターで積極的に発信し、来場できなかったお客様とも接点を増やしましょう。
  • 毎度異なるテーマや特集を設け、「毎回新鮮で成長感のあるイベント」を合言葉に、従業員も楽しめる内容を追求してください。
  • イベントのリピート来場者の「声」を従業員にも共有し、ファン化の成功例に皆で誇りを持てるようにします。

5. 繰り返しの「ブラッシュアップ」による定着化

  • 開催後すぐに「運営ミーティング」と「従業員アンケート」を実施し、タイムリーな温度感を収集しましょう。
  • イベント管理の中長期計画表を作り、過去開催のポイントを時系列で整理。「こうすればもっと良くなる」というアイデアを常時ストックします。

まとめ

イベントの成功は、ご来場されたお客様のみならず、従業員一人ひとりの成長と会社全体のブランド力向上に直結しています。本記事で紹介した従業員巻き込みの手法を実践すれば、これまで実感できなかったチームの強さや職場の一体感を確実に体感できるはずです。まずは現状把握と目的の明確化から始め、「各自が主役になれる役割設計」「コミュニケーションの見える化」「成功と失敗の共有」を一歩ずつ進めましょう。継続的なフィードバックや改善、称賛の文化が根付けば、イベントは会社の新しい資産となります。今ここから始めた実践的な一手が、未来の企業成長と従業員の誇りづくりに力強く繋がることを信じて、ぜひ今日から取り組みをスタートしてください。

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浄法寺 亘

工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。 今動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」 ※8月実施予定。 住宅サイトの運営もしています。 福島県 喜多方市出身 県立会津高校卒 市立高崎経済大学卒 著書: 頼みたくなる住宅営業になれる本 https://x.gd/oatiM SDGsに取り組もう 建築業界編 https://x.gd/MXYJr とっておきの見込み客発掘法 https://x.gd/001or 主な講演: 鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」 リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト) 育英西中学校 その他住宅FCなど 活動実績 2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア 2020~ 木ッズ絵画コンクール
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この記事を書いた人

浄法寺 亘

工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。
今動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」
※8月実施予定。
住宅サイトの運営もしています。

福島県 喜多方市出身
県立会津高校卒
市立高崎経済大学卒

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr
とっておきの見込み客発掘法
https://x.gd/001or

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校
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活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

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