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オンラインイベントを成功させるためのノウハウとツール

公開日: : 工務店 経営

現在、多くの工務店経営者が集客や新規顧客開拓、既存顧客との関係構築といった課題に直面しています。その中で注目されているのが、従来の対面型イベントに加え、オンラインを活用したイベント運営の重要性です。しかし、「何から始めればいいのか分からない」「どんなツールが必要なのか」「オンラインを活用して本当に成果が出るの?」といった声も多く聞こえます。この記事では、イベント運営でオンライン活用を効果的に導入し、実際の成果につなげるための具体的なノウハウと使えるツール、そして現場ですぐ実践できる手順を丁寧に解説します。読了後には、イベントの新しい形とオンライン活用のコツを掴み、御社ならではの魅力発信と差別化のヒントが得られる内容となっています。

オンライン活用の「実践的」導入戦略:基礎から応用まで

工務店が今後も安定的に集客と信頼を獲得するためには、イベントのオンライン活用が不可欠となっています。しかし、実際にオンライン化を始める際、何から取り掛かればよいのかわからず手が止まるケースが珍しくありません。ここからは、初めてでも迷わず始められるステップ別の実践導入戦略をご紹介します。

1. イベントの目的とターゲットを明確にする

  • まず、イベントの最終的なゴール(例:新規顧客獲得、既存顧客との関係強化、ブランド認知拡大など)を明確にします。
  • 次に、どういった層にリーチしたいのかターゲット像(年齢層、家族構成、居住エリアなど)を具体的に設定しましょう。
  • オンライン活用の場合、物理的な距離を問わずアプローチできる点を活かし、従来の顧客層+新規層まで幅広く想定することが成功のカギです。

2. イベントの形式を選択する

  • 従来型の「現地開催」に加え、オンラインのみで完結する「完全オンライン型」、あるいは双方を組み合わせた「ハイブリッド型」など、目的に応じて最適な形式を選びます。
  • オンライン活用の代表的な形式には、以下のようなものがあります。
    • オンラインセミナー(リフォーム・新築説明会など)
    • ライブ施工現場ツアー/工事現場中継
    • 相談会やQ&Aセッション
    • オンラインワークショップ(DIY体験や設計相談など)

3. 必要な配信ツール&環境を整える

  • イベントをオンラインで開催するためには、信頼できる配信ツールや機材の選定が欠かせません。
  • 代表的な配信ツールには下記のようなものがあります。
    • Zoom(安定性・操作性が高く、工務店のイベントでも実例多数)
    • Microsoft Teams(法人向けで複数拠点連携も可能)
    • Google Meet(Googleアカウントと連携しやすい)
    • YouTubeライブ(セミナー・現場中継向き/録画アーカイブ可)
    • Instagramライブ、Facebookライブ(SNSと連動したラフな情報発信向き)
  • PCまたはタブレット、安定したインターネット回線、マイク+Webカメラ(ノートPC内蔵で十分な場合も多いですが、外部マイク推奨)、必要に応じて三脚・照明なども検討してください。

4. 実施日時・告知・参加受付フローを設計する

  • ターゲットが参加しやすい曜日・時間帯を検討し、実施日時を決めます。
  • イベントの告知は、自社ホームページの新着情報・特設ページはもちろん、SNS(LINE、Instagram、Facebook等)、過去顧客へのDM・メール配信、地域紙・チラシなど、多面的に展開しましょう。
  • オンラインの場合は「申込しやすさ」も重要。GoogleフォームやPeatix(参加管理ツール)、Zoomのウェビナー登録機能などを活用すれば、申し込み管理やリマインダー配信も簡単です。

5. 参加者目線でのコンテンツ設計

  • どんなテーマが「聞いてみたい」「役立ちそう」と思われるか、過去の問い合わせや失注理由、顧客アンケートなどからアイデアを抽出します。
  • オンライン活用では「一方通行」になりがちなため、質疑応答やチャット、参加型ミニワークショップをインタラクティブに設計することが大切です。
  • パワーポイント等資料は、画面共有を意識しシンプル&見やすさ重視で。

6. 社内体制・リハーサルの徹底

  • 配信担当、進行役、質疑応答・チャット対応、トラブル時のサポートなど役割分担を明確にします。
  • 本番前に必ずリハーサルを行い、音声・画質・背景・資料表示・接続トラブル時の対応など確認しましょう。
  • 複数スタッフでチェックリストを共有し、現場さながらの運営体制を意識して準備してください。

7. イベント当日の運営ポイント

  • 開始前に「音声・画面が見えているか」参加者へ呼びかけ、トラブル時の連絡先をチャットで案内します。
  • イベント冒頭で「流れ」や参加方法を案内し、安心して参加できる環境づくりを意識します。
  • 質疑応答タイム、アンケート案内、アフターフォロー体制まで明確に伝えましょう。

8. アフターフォローの設計

  • アンケートフォーム(Googleフォーム等)で感想・ご要望を回収し、次回のイベント設計や営業活動に活かします。
  • アーカイブ動画や説明資料の共有を行い、「イベント参加者だけの特典」や次回イベントの案内などリピーター育成を意識してください。

上記のステップを踏むことで、オンライン活用を基礎から実戦レベルまで着実に導入できます。ポイントは「ターゲット目線」と「運営体制の徹底」にあります。どのようなイベントであっても、参加者の満足度を最大化する仕組み化を念頭に置いて進めましょう。

イベント×オンライン活用:成果を最大化する具体的な取り組み

オンライン時代のイベントで「何を」「どう工夫」すれば成果につながるか、具体的な実践例とともに解説します。加えて、運営中によく起きる「これってどうすれば?」という疑問のFAQも掲載しています。

1. 顧客目線で満足度を高める取り組み例

  • 事前アンケートを活用し、参加者の知りたいこと・課題をヒアリングし、当日の内容に反映する。
  • 参加者限定の「資料提供」や「動画アーカイブ配信」、抽選プレゼントキャンペーンなど特典を用意してモチベーション向上を図る。
  • Q&Aタイムやリアルタイムチャットで、質問がしやすい雰囲気を演出。司会役が疑問を拾い解説する工夫も有効。
  • 現地会場とオンライン配信を「ハイブリッド」にする場合、互いの映像・音声を切れ目なく届けられる機材&マイク運用が重要。

2. 集客に強い告知・プロモーションのコツ

  • 既存顧客向けには、イベント告知DMやLINEメッセージ配信で「オンラインだから気軽に参加できる」のメリットを具体的に伝えましょう。
  • 新規層開拓なら、Instagram・Facebook等SNS広告を活用し、写真だけでなく「実際のイベントの一部を短い動画」で見せると効果的です。
  • Googleマイビジネスの「イベント投稿」や地元ポータルサイトと連携し、認知拡大につなげます。
  • 参加申し込み・リマインド・開催後フォローメールまで「一気通貫」で自動化できるツール(Peatix、MOSH、EventRegist)も便利です。

3. 効果測定のためのKPI設定と分析アクション

  • オンライン活用ならではの強みは「データが測れる」点にあります。
  • イベントのKPI(重要指標)例:
    • 参加者数/申込率
    • アンケート回収率・顧客満足度
    • 当日または後日の商談化数
    • 動画アーカイブの再生回数
    • SNSでの反響・シェア数
  • ZoomやGoogle Meetなどのログ、Googleアナリティクス、SNSエンゲージメントレポート等を用いて効果検証し、次回の企画に活かしてください。

4. よくある疑問・課題のFAQ

  • Q. ネット環境が不安定だった場合の対策は?
    • A. 事前に配信場所の回線速度テストを必ず実施し、Wi-Fiの場合は中継器や有線LANの利用を推奨します。トラブル時連絡先と電話サポートも事前案内しましょう。
  • Q. オンラインならではの集客がうまくいきません。
    • A. ターゲットごとに訴求文や告知媒体を細かく変える、もしくは既存顧客へ次回イベントの紹介特典を設けると口コミも広がりやすくなります。
  • Q. 参加者がカメラOFF/無言で盛り上がりに欠けます。
    • A. 開始時に「マイク・カメラONでお顔を見せてもらえると嬉しいです」とフレンドリーに呼びかけましょう。また、チャット投票やクイズコーナーなど双方向企画を盛り込むと一体感が生まれます。
  • Q. イベント終了後のリード活用は?
    • A. アンケート回答者やセミナー参加者に「限定相談会」や「個別商談予約」の案内を自動送信することで、商談化率向上&長期関係構築が期待できます。

イベントを継続的に成功させるための「次の一手」

単発で終わらせず、イベントを「継続的な資産」として活用するために必要な改善サイクルや応用アプローチについて解説します。

1. 参加データ・フィードバックの活用

  • 参加者アンケート・質疑応答記録から「ニーズの変化」や「思いがけない要望」を丁寧にすくい取ります。
  • イベントごとに参加者属性・反応・コンバージョンポイントなどを一覧化し、「どんな工夫が反響を生んだのか」可視化しましょう。

2. アーカイブの販売・コンテンツ資産化

  • イベントの録画・編集動画は、自社YouTubeチャンネルや会員サイトで公開、もしくは「会員限定配信」として付加価値化することも可能です。
  • 一度作った資料・動画・Q&A集を「ブログ記事」「小冊子」「営業資料」などに2次利用し、新規集客や問い合わせ獲得ツールとして活かしましょう。

3. コミュニティ化・顧客ファン化戦略

  • イベント単位で終わらせず、LINE公式アカウントやFacebookグループ、Slackコミュニティなど「継続接点」を持つ仕組みづくりを始めると、顧客満足と紹介リピートが育ちます。
  • 定期的な「オンラインサロン」や「プチワークショップ」開催、テーマ募集型のQ&A企画で「参加者の声」に基づいた内容を提供すると、ブランドの信頼感が増します。

4. チーム体制・自動化ツールの強化

  • 複数人運営の場合は、進行管理や担当割りを「Notion」「Trello」などのタスク管理ツールで一元化すると準備ミスが減ります。
  • イベント管理全体を自動化できるサービス(EventRegist、Peatix、Googleフォーム+Googleカレンダー連携、予約受付システムのSTORESなど)の導入を検討しましょう。
  • 効果検証→改善PDCAを習慣化し、「次はさらにこうする」というチャレンジ精神を忘れずに。小さなトライ&エラーの蓄積が、イベントを自社独自の強みに変える近道です。

5. 応用アイデア:工務店ならではの新提案

  • 現場スタッフの仕事風景や裏話、協力業者インタビューをライブ配信し、リアルで信頼性の高いブランドイメージを発信する。
  • お施主様インタビューを交えた「OB宅見学会」をオンライン化し、実体験に基づいたリアルな説得力を提供。
  • 「DIY体験教室」や「リフォーム相談カフェ」など、当日参加だけでなくアーカイブ動画で「育てる」イベント設計を検討しましょう。

まとめ

本記事では、工務店におけるイベントとオンライン活用の基礎から応用まで、すぐに実践できる手順と具体的なツールの活用法、継続的な成功に向けた改善アクションまでを包括的にご紹介しました。大切なのは、目的・ターゲットを明確にし、参加者視点に徹底的にこだわること、そして効果測定やアフターフォローを欠かさず次の一手につなげることです。オンライン活用は難しそうに見えても、一歩ずつ着実に実践すれば御社に合った形が必ず見つかります。今こそ、イベントの価値を最大化し、自社の「らしさ」を発信する絶好の機会です。失敗を恐れずチャレンジを重ね、未来のお客様との新しい出会いを切り拓いていきましょう。皆様の実践が、確かな成果へと繋がることを心より応援しております。

この記事を書いた人

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浄法寺 亘

福島県 喜多方市出身。県立会津高校、市立高崎経済大学卒。工務店の社会貢献やSDGs、国産材利活用を応援する「コミュニティビルダー協会」代表理事。現在動いているプロジェクトは「木ッズ絵画コンクール」。住宅情報サイト「ハウジングバザール」の運営にも携わっている。

著書:
頼みたくなる住宅営業になれる本
https://x.gd/oatiM
SDGsに取り組もう 建築業界編
https://x.gd/MXYJr

主な講演:
鹿児島県庁主催「かごしま緑の工務店研修会」
リードジャパン主催「工務店支援エキスポ」(東京ビックサイト)
育英西中学校、その他住宅FCなど

活動実績
2019~ 千葉県にて里山竹林整備ボランティア
2020~ 木ッズ絵画コンクール

工務店の集客・営業ならジーレックスジャパン →ホームページはこちら

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